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新しく始まるHibワクチンを接種しましょう

ヒブ・肺炎球菌 予防接種 教えて!ドクター

(2008年 春号 掲載)

Hibって何?

Hibとはヘモフィルスインフルエンザb型菌のことです。最初に発見されたときにインフルエンザ感染の人から分離された為、この名前が残ってしまいましたが、皆さんが良くご存知のインフルエンザウイルス(A・B)とはまったく違います。

のちに、これは細菌で、菌の周囲に膜を持つものと持たないものがあり、膜のあるものは私たちの持つ自然の抵抗力や薬の効きにくいことがわかりました。その種類はa〜fまで6つの型があり、特にb型が強い病原性を持っている菌です。

この菌はなぜ怖いか

6歳以下の乳幼児に細菌性髄膜炎、喉頭蓋炎(のどの奥の喉頭/声を出すところ)、敗血症、肺炎等の重篤な感染症を起こします。特に細菌性髄膜炎は怖い病気で、菌が髄膜(脳や脊髄を覆う膜)に感染し重症になります。発病しますと24時間程度で発熱、痙攣、呼吸困難などの症状が出現し、治療をしても約5%は死亡します。また約30%の方は後遺症(難聴、発達遅滞、痙攣等)が残ります。

この頻度は、私たちの調査では、全国で約600人の乳幼児が毎年罹患しています。そのほとんどは2ヵ月から6歳未満の子どもたちです。特に3歳以下は要注意です。

髄膜炎は発見が難しい病気

2007年12月に私たちの地域でも1歳の男児が高熱、嘔吐などの症状で夜間救急センターに搬送されてきました。この赤ちゃんは前日から発熱し、かかりつけの小児科でかぜとして治療を受けていましたが、夜間急変し同センターから隣にある救急2次病院へ搬送され、緊急に治療を受けました。しかし、Hibによる細菌性髄膜炎で死亡しました。

この例のように、細菌性髄膜炎は初期症状がかぜ等の感染症と区別がつけにくいのが特徴で、簡単な検査では診断できにくいことが多い病気です。特に3歳以下の子どもさんの場合には、慣れた小児科医でもわからないことがあります。

[画像の拡大]

ここでHibワクチンの出番です

海外、特に米国では1987年にこのHibワクチンが開発され使用が開始されました。90年代にはHib髄膜炎発症率が100分の1以下に減少したと報告されています。

また世界保健機関(WHO)も1998年に推奨ワクチンとして採用され、既に世界120カ国が導入しています。我が国では米国に20年遅れましたが、昨年1月に製造許可が下り今年の4月以降には、使用できる見込みです。

どこでどのように接種するのですか?

まだ定期のワクチンとして認可がされていませんので、任意接種として接種しなければなりませんが、お子さんにはぜひ必要なワクチンです。

生後3ヵ月になったら、かかりつけの小児科で接種を受けてください。回数は1ヵ月間隔で3回(三種混合ワクチン(DPT)と同時接種が出来ます)、その1年後に1回の計4回です。

値段はまだ決まっておりませんが、1回6000円前後の見込みです。4回で25000円程度かかりますが、子どもたちを怖い病気から守る為にぜひ接種に参加してください。

4回接種すればこの病気にはかかりません。大切な赤ちゃんのためにご両親も頑張ってください。

なお、既に年齢をすぎてしまった方でも回数は減りますが、接種されることをお勧めします。かかりつけの先生とご相談ください。

神谷齊(ひとし)先生

国立病院機構 三重病院名誉院長。三重県予防接種センター長。専門は小児感染学、ワクチン学。医学博士、日本小児科学会専門医。

神谷齊(ひとし)

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