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細菌性髄膜炎から子どもを守る2つのワクチン -アクトヒブとプレベナー

ヒブ・肺炎球菌 予防接種 教えて!ドクター

(2010年 夏号 掲載)

細菌性髄膜炎はとてもこわい感染症

細菌性髄膜炎は、脳やせき髄など中枢神経をとりまく髄液や脳膜に細菌が感染して起こります。0歳、1歳の小さな子どもがかかりやすい病気で、命をおとしたり、後遺症を残すこともあります。原因としてヒブ菌が一番多く、二番目が肺炎球菌です。この二つの細菌で8割から9割を占めています。

細菌性髄膜炎の早期診断や治療は簡単ではありません。また、薬の効かない耐性菌も増えています。早期に診断がついて治療を開始しても治らないこともあります。

2つのワクチンで細菌性髄膜炎を防ぐことができます

でも安心してください。ヒブ菌と肺炎球菌による髄膜炎はワクチンで予防することができます。わが国でも、ヒブワクチン(アクトヒブ)が2008年月から、小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)が今年2月から使えるようになりました。

日本では新しいワクチンですが、世界では先進国・途上国を問わず、多くの国で何年も前から法定接種に組み込まれています。世界中で効果や安全性が証明されているということですね。

繰り返しますが、ヒブ菌と肺炎球菌による髄膜炎はかかる前の予防が重要です。アクトヒブとプレベナーの2つのワクチンを、髄膜炎ワクチンセットとしてお子さんに受けさせてあげてください。

いつから、どのように受けるのですか?

アクトヒブもプレベナーも生後2ヵ月から接種できます。

標準的な接種は、生後2ヵ月から4週間ごとに3回受けます。0歳の間は1回の受診で両方を受ける同時接種がおすすめです。生後3ヵ月からはDPT(ジフテリア・百日せき・破傷風混合ワクチン)も入ってきますので、DPTも同時に受けるのがベストです。

追加接種もかならず受けてください。接種の時期はワクチンによって少し異なります。アクトヒブは3回目の接種から約1年後です。プレベナーは1歳から1歳3ヵ月の間で、3回目から60日以上空けて接種します。

接種の開始が生後7ヵ月から11ヵ月に遅れた場合、最初の接種は2回になります。追加接種の方法は同じです。

1歳で初めて接種をする場合は、アクトヒブは1回、プレベナーは60日以上空けて2回接種します。

2歳以上ではプレベナーも1回です。アクトヒブは4歳まで、プレベナーは9歳まで接種できます。

[画像の拡大]

どこで受けるのですか?

アクトヒブもプレベナーも、かかりつけの小児科で予約をして受けてください。法定の予防接種ではないので、通常は自治体による広報や通知はありません。

ただし、アクトヒブは現在品薄のため、接種を申し込んでもすぐには接種できないことがほとんどです。できるだけ早めに申し込んでおきましょう。筆者のクリニックでは、2ヵ月になったらすぐに接種できるようにと、出産前から申し込まれるお母さんも少なくありません。

いくらくらいかかるのですか?

アクトヒブで1回7500円前後、プレベナーで1回10000円前後です。

接種を始める月齢が遅いと接種回数が少なくなり、その分だけ接種費用も減りますが、それだけ細菌性髄膜炎にかかる危険性が増えてきます。接種を受けられる月齢になったらできるだけ早く接種しておきましょう。

WHO(世界保健機関)はアクトヒブもプレベナーもすべての子どもに必要なワクチンであるとして、定期接種に組み込むことを世界の国々に提言しています。本来ならわが国でも定期接種としてすべての子どもたちに公費で行うべきものです。しかし、残念ながら今のところそのようにはなっていません。根本的な解決策ではありませんが、今年から始まった子ども手当で任意接種ワクチンを受けるのもひとつの方法です。

なお、自治体によっては全額から1000円程度の費用助成を行っています。詳しくは市区町村の予防接種担当課にお問い合せください。

(予防接種に関する情報は、「VPDを知って、子どもを守ろう。の会」ウェブサイトがおすすめです。URL: http://www.know-vpd.jp/

藤岡雅司先生

ふじおか小児科(大阪府富田林市)院長。大阪市立大学医学部卒。大阪小児科医会、富田林医師会などで予防接種を担当。子どもたちのアドボカシー活動の一環として予防接種制度の充実を目指している。

藤岡雅司

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