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赤ちゃんが泣いたときには

ママのためのぷち心理学

(2008年 秋号 掲載)

「赤ちゃんが泣くたびにかまっていると、すぐ泣く子に育ってしまうのではないかしら?」と不安になるママもいるようです。泣いている赤ちゃんをかまうべきなのか、それとも少し無視して放っておくべきなのか、悩むところですね。そこで、この問題を考えるための研究をご紹介したいと思います。

心理学者のベルとエインズワースは、赤ちゃんが泣く回数と母親が無視する回数の間にどのような関係があるのかを調べました。ベルたちが、生後3ヵ月まで、6ヵ月まで、9ヵ月まで、12ヵ月までという4つの段階に分けて関係を調べたところ、次のことがわかりました。

まず、赤ちゃんが泣く回数は、その前の3ヵ月間に母親が無視した回数と相関関係がありました。つまり、赤ちゃんが泣いても無視して放っておくことが多いと、少し経ってからその影響が現れ、赤ちゃんはよく泣くようになると考えることができます。

そして、赤ちゃんが泣くとすぐに泣いている原因を見つけて適切な行動をとってあげる母親の場合には、1歳になると、赤ちゃんはあまり泣かない子に育っていたのです。その子たちは、泣く代わりに声や動作で自分の要求を伝えるなど、泣くよりも効果的なコミュニケーションの方法を身につけていたのです。一方、泣いている赤ちゃんを無視することの多かった母親の子どもは、1歳になっても、あいかわらずよく泣いていました。

赤ちゃんが泣くのは、コミュニケーションの初歩的な形ととらえることができます。つまり、赤ちゃんは泣くことによって、「お腹がすいたよう」「おむつが濡れて気持ち悪いよう」「かまってほしいよう」といった信号を送っているのです。これを無視されると、泣くことに代わる豊かなコミュニケーションの方法が発達しにくくなると考えられます。

大人にとっても無視されるのはつらいこと。ましてや、無力な赤ちゃんは、無視されることに弱いのです。もちろんママだけでなく、パパや家族のみんなが赤ちゃんからの信号に「ちゃんと応えてくれる」ということを感じさせてあげたいですね。

 

三宮真智子先生

大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。学術博士。“どうすれば本当に賢くなれるか”というテーマで、コミュニケーションと思考の関連についての研究に取り組んでいる。一般向けの著書として、『メタ認知:あなたの頭はもっとよくなる』(中公新書ラクレ)などがある。専門は、認知心理学、教育心理学。

三宮真智子

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