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心の安全基地

ママのためのぷち心理学

(2012年 春号 掲載)

赤ちゃんは、ママにしっかりとしがみつくことで安心感を得ようとします。不安になったり怖いことがあったりすると、泣き声を上げてママを呼び、ママにだっこされることで落ち着きます。ママは赤ちゃんの心の安全基地なのです。

このように、特定の相手との間に形成された情緒的な絆を、児童精神科医のボウルビーは、「アタッチメント(愛着)」と呼びました。乳幼児のアタッチメントの相手は通常はママあるいは自分を世話してくれる大人であり、自分を守ってもらうための大切な、本能的なしくみだと言えます。赤ちゃんは、ミルクをもらったりオムツを替えてもらったりするだけでは満たされず、さらに温かい触れ合いや安らぎがほしいのです。

では、アタッチメントは、子どもが大きくなると、もはや必要でなくなり消えていくのでしょうか?実は、アタッチメントはなくならず、人の一生を通じて大切な役割を果たしているという考え方が定着しつつあります。

子どもが思春期を過ぎ大人へと成長するにつれ、情緒的な支えとなるアタッチメントの相手は、親から親しい友人や恋人、そして配偶者へと変化していきます。もはや子どもではなく、世話をしてもらう必要のない大人であっても、心のよりどころとなる他者との絆が必要です。特定の他者に対して、「私が本当に困ったときには助けてくれる」「私のことを自分のことのように心配してくれる」といった、基本的な信頼感があれば、心が安定するのです。

とりわけ、何か壁にぶつかったりトラブルが発生したり災害に遭ったりしたときには、こうした心理的な強い絆を感じることのできる相手がいることが、困難を乗り越えるための大きな支えとなります。私たちの心は、いくつになっても、安全基地を求めるものなのです。

ただし、赤ちゃんからママへのアタッチメントとは異なり、大人どうしのアタッチメントは相互的なもの。つまり、一方がひたすら受け身的に恩恵を被るという性質のものではありません。むしろお互いを思いやり、普段から深いコミュニケーションをとって、実際に支え合うといった人間関係を築く努力が欠かせません。夫婦やきょうだい、友人との間で、このような関係をさらに深めていきたいですね。

 

三宮真智子先生

大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。学術博士。“どうすれば本当に賢くなれるか”というテーマで、コミュニケーションと思考の関連についての研究に取り組んでいる。一般向けの著書として、『メタ認知:あなたの頭はもっとよくなる』(中公新書ラクレ)などがある。専門は、認知心理学、教育心理学。

三宮真智子

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