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ポイントC素材の彩りを活かした盛りつけ-③/2012年11月

前回のおさらい

金木犀の香りが道行く先を楽しませてくれた季節も終わり、もう間もなく冬の到来。

我が家は早くも土鍋を棚から出して、冬支度が始まりました。
皆様の冬の食卓ではどんな楽しいことが待っているのでしょうか?
 
さて、前回まで名画と呼ばれるためには条件が3つあることをご紹介いたしました。
<名画の条件3つ>
①共感を生む
②美感を感じさせる
③歓迎感を表す
 
 
①とは見る人を元気づけたり癒したりさせる、共感力をもっているものです。
前回は②をご説明いたしましたが、
すっきりと画面が整い、見た人に主役がはっきりと分かることを”美感”といいました。
今回は③についてご説明していきたいと思います。
歓迎感とは
初めて会った人が笑顔で接してくれると、こちらも好意的な印象をもちますね。
同じように、絵画でも開放的な表現で、思いがけないトリックが隠されていると、見た人を楽しい気分にさせます。
このように見る人を元気にさせることを”歓迎感”といいます。(出典 配色の基本 視覚デザイン研究所)
 
例えば有名なマグリットのこの作品。
 
マグリット 大家族.jpg
(ルネ・マグリット 「大家族」 1963年 宇都宮美術館蔵)
 
大家族という作品ですが、大海原のうえの曇天にぽっかりと鳩の形で青空が浮かび上がっています。
画面設定のスケールが大きく開放的なだけでなく、曇天を鳩の姿に切り取って青空が覗くというギミックが使われており、見た人に神秘的な印象を抱かせます。
一度見ると忘れられない印象深さは、これも歓迎感の一種といえるのではないでしょうか。
 
ゴッホの「ひまわり14本」(1888年 ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵) も同じことが言えます。
ゴッホ ひまわり.jpg
 
ひまわりの生命力を表現する鮮烈な黄色は存在感を放ち、
花の肉厚感を再現するために厚く重ね塗りした絵具の躍動感。
力強いこの一枚は、見た人の感情を揺さぶります。
 
強烈な印象を持たせるこの名画も、歓迎感ゆえの名画とも言えるでしょう。
パンに当てはめてみましょう
世界中で愛されている、あおむしの絵本。
皆様も一度は見たことがある絵本ではないでしょうか。
 
ビビッドな色と紙面全体に大きく大胆に描かれた絵は、一度見ると印象に残ります。
また、りんごや梨などあおむしが食べた穴が実際に紙面にも開いている仕掛けがあり、この絵本も歓迎感をもった名作だと私は思っています。
 
 
あおむし修正.jpg
 
子どもも大好きなあおむしの絵本。
普段は読み聞かせで楽しんでいるお子様と、今度は一緒にパンであおむしキャラクターを作ってみたら
きっとママもお子様も楽しいのではないでしょうか?
 
パン作りで歓迎感!
少しだけ仕掛けを入れたパンにしても、おもてなしには楽しいかもしれません。
 
まずはテーブルの上に卵のケースが。
 
はらぺこ2.jpg
 
何だろう?
パカッ
 
はらぺこ3.jpg
 
 
わぁ!卵だ!
更に、卵の蓋を開けてみると…
 
はらぺこ4.jpg
 
色とりどりのフィリングが詰まった、お菓子パン。
キャラメルりんごにあんこ、かぼちゃ餡にバジルチーズ。
どれから食べようかな?
わくわくしますね!
 
こんなラッピングでプレゼントしても可愛らしいです。
 
はらぺこ5.jpg
 
相手の喜び驚く顔を想像しながら作るパン。
これも歓迎感のたくさん詰まった一品だといえるのではないでしょうか。
 
次回からのご紹介

食卓を絵画に変身させる3つのポイント、相手を考えて献立を決める、季節感を出す、食材の彩りの効果を活かした盛りつけにする、の説明は以上になります。

次回からは、今までのポイントを踏まえて印象派の名画を料理で模写を作っていきたいと思います。

Information/お知らせ

2013年1月から、お子様連れOKのパン・料理教室 Cherish Kitchenを開催いたします。

レッスンは当面2タイプをご用意しております。

・通常レッスン:パンとパンに合う料理を作ります

・キッズレッスン:絵本の読み聞かせの後に絵本キャラクターのパンを作ります

今回のはらぺこあおむしも今後登場予定ですので、ご興味のある方はCherish Kitchen HP★ をご覧ください!

(11月中旬よりX'masプレレッスンも開催いたしますので、そちらもご参加お待ちしております)

Mama's profile/プロフィール

柏木 直子

柏木 直子 【パン&家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身!

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。3つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ!

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