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ポイントC.素材の彩りを活かした盛りつけ/2012年10月

前回までのおさらい

風が秋の訪れを教えてくれる今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。我が家では早くも食欲の秋を迎えています。

 
さて、前回まで料理を作る時のポイントAとBまで説明いたしました。
ポイントAとは、相手を考えて献立を決める方法、
ポイントBとは、季節感の出し方、食卓の雰囲気と食器選びの注意ポイントについてでしたね。
 
絵画でいったらここまででデッサンが終わり、色を塗る段階にきました。
今回からはいよいよ最後のポイント、素材の彩りを活かした盛りつけについて説明いたします。
名画の3条件とは

食べ物の彩りの話をする前に、世の中の名画といわれる条件3つについてご紹介します。

長い時代に渡り多くの人の心に深く残る名画には、共通して3つの条件があると言われています。(『配色の基本』 視覚デザイン研究所 出版)
 
 
<名画の条件3つ>
①共感を生む
②美感を感じさせる
③歓迎感を表す
 
この3条件を分かりやすく説明すると、
①は見る人を配色で元気づけたり癒したりさせる、
共感力をもっているものです。
 
②はすっきりとバランスが整った画面であること。
混乱し雑然とした画面には、美しさを感じないからです。
 
③初めて会った人が笑顔だと好意を感じるように、
絵画でも開放的で楽しい気持ちにさせる絵は
人々の心を引きつけるのです。
 
これらの3つの条件は
料理の盛りつけにおいても同じことがいえると思います。
 
それではそれぞれの条件別に、料理に当てはめて考えてみましょう。
名画の条件①共感力について
例えば、この絵を例にみてみましょう。
有名なフェルメール(真珠の耳飾りの少女)とゴッホ(夜のカフェテラス)の絵ですね。
 
フェルメール 真珠の耳飾りの少女.jpg ゴッホ 夜のカフェ.jpg
 
この2つの名画ともに共通しているのが
青色と黄色という色相の差が最も大きい色味(補色*)を組み合わせていることです。
お互いの色を引き立てあい、黄色のもつ”陽気な” 印象を強め、
見た人に はっとしたインパクトと生き生き感を与えています。
 
 
補色入らすと.jpg
 
(* 色相環図 参照 イラスト引用元:色の基礎知識/HTML応用編 http://www.scollabo.com/banban/apply/ap7.html)
 
また真珠の少女の方は、白色を3つアクセントに入れることで、少女の清潔感、みずみずしさを強めているのです。
3つとは瞳の中の白、唇の白、真珠のイヤリングの白です。
 
このように、素材の色味や彩りがもつ効果を活かして盛りつければ、食卓がより生き生きと存在感を増し、
ママが食事に込めた、家族を想うメッセージがダイレクトに伝わるのだと思います。
色の効果

色の持つ効果をまとめました。(『配色の基本』 視覚デザイン研究所 出版)
 
前回ご説明した、食器選びの際にも活用いただけると思います。
 
 

2.jpg

次回は

次回は、名画の条件②を料理に当てはめて、盛りつけのコツをご説明いたします。

第7回盛りつけサンプル1.jpg

第7回盛りつけサンプル2.jpg
 
第7回盛りつけサンプル2.jpg

Mama's profile/プロフィール

柏木 直子

柏木 直子 【パン&家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身!

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。3つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ!

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