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海外で子どもが急病!どうする?!/2013年2月

深夜、いきなりの呼吸困難!

親子共々、サンフランシスコでの暮らしにだいぶ慣れた頃、夜中に寝ていた1歳8ヵ月の子どもが急に、息を吸うのもやっとというくらい苦しそうになっているのに気付きました。ベッドに入る前、少し咳が出て微熱があったので、風邪気味なのかな?程度に思っていたのですが、同じ夜とは思えないほどの急な体調の悪化。そして抱き上げると身体がものすごく熱い!!熱を測るとあれよあれよと39度3分を記録。ボーっと目を開けていて名前を呼んでも反応はなし。

 

これは、ただごとではない!!と直感。

 

ここで、日本にいるときであれば迷わず最寄りの夜間救急に急いで向うところですが、ここはアメリカ。普段診ていただいているホームドクターの日本人の先生は日中のみの診療。今私たちに残されている選択肢は現地の病院のER(Emergency Room、救命救急室のこと)に駆け込むか、朝を待ってホームドクターの診察時間が来るのを待つか。

 

息子の様子は、今にも呼吸が止まってしまうのではないかというくらい苦しそうで、はっきり言ってこのまま朝を待つことは出来ない。でも、ERでは日本語は通じず、症状などを全て英語で説明しなければならない・・・さぁ、どうする?!?!

 

今回は、アメリカ生活で最大のピンチともいうべき体験で感じたことをまとめたいと思います。

アメリカのER、私の印象

結局私たちは、初めての英語での受診に不安を感じつつも、もはや一刻を争う事態と判断して車を飛ばしERに向いました。

 

ママ友が何人も出産していると聞いていた総合病院で、ここなら安心だろうと救急の入り口から入ると、看護士さんがスタンバイしていました。テキパキと息子の指に体温と脈をはかるクリップのようなものをつけ、データを取りながら氏名、年齢、国籍、住所、保険関係の情報などを私たちから聞き、端末に入力していきます。はじめは、「そんなことより早くこの子を診て!」とあせる気持ちがあったのですが、常に息子の様子に気を配りながらの落ち着いたヒアリングに、もう病院にいるんだからと徐々に気持ちも落ち着いていきました。その後、かなり待たされる時間もありましたが、小児科の専門医の先生に診ていただき、特効薬も投与してもらって、帰る頃(もう夜が明けていました・・・)には息子の症状もだいぶ落ち着きました。

 

英語での病状の説明は、普段からの様子を知っている母親である私が主に行い、どうしても表現が浮かばないときに夫の助けをかりる・・・という感じでした。二人で考えてもなんて言うかわからないときは、最終的にはジェスチャーで。人間、必死になれば何とかなるものだな・・・と思いましたが、もし私が全く英語がわからない!という場合だったら、ちょっと厳しい状況だったかもしれないな、とも感じました。

急な病気に備えてのマストアイテム

今は旅行会社のサービスも充実し、基本的に日本語しか話せなくても何一つ不自由なく旅行が出来る場合も増えてきました。ガイドやコーディネーターの方が同行する旅行であれば、もしもの場合も通訳をしてもらえるはずですのでそこまでの不安はいらないかもしれません。

 

でも、個人旅行や、また私のように長期で海外に滞在する場合は、やはり、必要最低限の現地の言葉を使えるようにしておくことはとても大切だと思います。病院で受診する際に必要な言葉は普段の生活ではほとんど使わない言葉。まず一番手軽でお薦めなのは、指差ししながら使えるような「受診対話集」を準備しておくことです。特に赤ちゃんや子どもが受診する際によく使われる症状や病名などの単語が網羅されているものであれば安心です。母子手帳などと同じ場所に入れておきましょう。

(私がアメリカに持参したものをお知らせ欄に記載しておきます)

 

しかしながら、実は私、恥ずかしながら、ERに行った時はあまりにパニック状態で慌てていたため、この冊子を持っていくのを忘れてしまったのです・・・ 必要なときこそ、そんな風に慌ててしまい、意外と忘れることはあるのかもしれません。

 

そこで、冊子を準備すると同時に、“高熱”“息苦しい”“痛い”など、主な単語だけでも覚えておくとより安心だと思います! 文章にならなくても、身振り手ぶりのジェスチャーを合わせれば状況を伝えることが出来るはずです。

 

今回の経験をするまで、まさかわが子がアメリカのERのお世話になるなんて想像すらしていませんでした。息子は今はもちろんすっかり元気ですが、ERの専門医の先生には、朝まで待たずに受診したのは正しかった、と言っていただきました。もしもの場合に海外でもしり込みせずにすぐ受診できるよう、事前の備えは忘れずに! 心からオススメします。

Information/お知らせ

「海外での指差し受診対話集」

http://www.mcfh.co.jp/items/detail/38

Mama's profile/プロフィール

関嶋 梢

関嶋 梢 【フリーキャスター】

記事テーマ

カリフォルニア・子育てリポート

それは、パパが待つサンフランシスコへ、一歳児を連れて二人だけの飛行機の旅から始まりました。初めての子育て、初めての飛行機、初めての海外生活…初めてづくしの生活はまさに波乱万丈!子供と過ごす海外生活や海外での“育児”と“育自”についてリポートします!

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