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くるむ食堂(田辺市)

作る人、食べる人の心を温かく“くるむ”出会いがある

地域づくりの一助になればと、代表の花村さんが始めた「くるむ食堂」。スタートしたのは2023年5月で最初に集まった人数は20名ほどでした。しかし、だんだん規模が大きくなり、現在は三栖公民館に場所を変えて毎月最終土曜に実施しています。参加費用は大人300円で高校生以下は無料。毎回約100名程度が集まり、楽しく交流しています。メニューは定番のカレーに加えて、その時に集まった寄付の野菜などを使った副菜やデザートが並びます。予約の必要はなく「行きたいな」と思ったら参加できるシステムで、こどもからシニアまで様々な世代の人で賑わいます。

和歌山県のこども食堂

くるむ食堂の特徴1

チームワーク抜群のボランティアさん

「みんながもっとつながる地域づくりをしたい」という思いで集まってきたボランティアのみなさん。給食センターで働いていた方など、様々な経験をお持ちの方が集まり、和気あいあいと楽しく作業されています。
メインメニューはカレーと決まっているので作業もスピーディに進みます。手を動かしながら、お互いの近況報告をするなど、ボランティアさんにとっても貴重な情報交換の場になっています。
寄付でいただいたサツマイモを甘露飴と一緒に炊飯器へ。だんだん調理場に甘い匂いが立ち込めます。いただいた野菜の調理は、皆さんがいろんなアイデアを出し合い、自然に決まります。

くるむ食堂の特徴2

自分ができることをやるがモットー

くるむ食堂がカレーを定番メニューにしているのは、料理が苦手な方でも参加できるようにするため。「ボランティアさん=料理の上手な人」というイメージを取り払い、誰でも参加できる環境づくりを行っています。
看板に今日の案内を描く小学生のボランティアさん。絵が得意なお子さまで、動物などをあしらった楽しくかわいい看板が完成。ほかにも中学生や高校生のボランティアさんが来ています。
食後のイベントでは「い草のリース作り」が行われました。地元の畳屋さんがい草を提供し、スタッフも派遣してくれています。地域のお店や人々のご厚意によって、季節を感じるイベントが行われています。

くるむ食堂の特徴3

みんなが顔見知りになれる場所づくり

「くるむ食堂は居心地がよく、気分転換にぴったりです」と言うママ。同年代のお子さまがいても、「意外とゆっくり話す機会がない」そうで、ママやパパの息抜きの場として、くるむ食堂で過ごすひとときが大切な時間になっています。
参加するたびに顔見知りがどんどん増えます。「●●ちゃん、大きくなったね!」「学校は楽しい?」そんなやり取りがあちこちから聞こえます。
ホワイトボードには「こども食堂はあなた食堂」のメッセージ。双方向のコミュニケーションを大切にしており、参加者さんのいろんなリクエストを受け付けています。

くるむ食堂を支える人たちにお話を聞きました

くるむ食堂 運営委員会代表花村 あゆみさん

高齢者や障害者の方々をサポートする仕事をしています。日々の仕事を通じて、より良い地域づくりを考えるようになり、こどもたちも含めた地域の人々の交流が大切だと思うようになりました。こども食堂を始めようと思ったのは、そんなことがきっかけです。くるむ食堂の運営では、ボランティアさんを信頼して任せることを大事にしています。例えば、私は料理が苦手なので調理には参加していません。自分のできること、好きなことをする。その延長に地域のみなさんのつながりが生まれて、さらに絆が深まればいいなと思っています。

くるむ食堂 運営委員花村 篤司さん

くるむ食堂を始めてから、道で出会うこどもたちが「こんにちは!」と声をかけてくれるようになりました。顔見知り同士、気軽に声をかけ合えることをとても嬉しく思います。また、お互いを知っているということは、防災・防犯面でも大切だと感じます。「くるむ食堂で出会ったあの人」という認識が緊急時には大いに役立つのではないでしょうか。今後は、高齢者の方が得意なことを若い世代と共有でき、こどもたちは好きなことを見つけられる。そんな場所にしていきたいと考えています。

「みんなが自分のできることをやる」。その気安さが「くるむ食堂」らしい温かさを生み出しています。一緒にご飯を食べ、声を交わした人たちが、この場を離れたあとでまた出会ったとき、「お元気ですか?」と笑顔で声をかけ合う。そんなつながりがどんどん広がることで、地域のチカラも高まっていくのでしょう。