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日本脳炎の謎

日本脳炎 予防接種 教えて!ドクター

(2009年 秋号 掲載)

日本脳炎って日本の病気?

日本脳炎の名前は子どものときにワクチンを打ったから聞いたことあるでしょう。でも、かかった人を見たことない方がほとんどと思います。そうです。今は毎年一桁しか患者は出ないまでにコントロールできている病気です。

しかし、1960年代半ばごろまでは千人以上がかかり、2割が命を落とした恐ろしい病気なのです。それも、犠牲になったのはほとんど子どもでした。日本脳炎ウイルスって日本の国名がついていますが、実はインドネシアやマレーシアで生まれたようです。東南アジア全域で毎年5万人ほどの患者が出てるんですよ。

どうしてかかるの?

蚊がウイルスを運びます。豚がウイルスを増やして、その血を吸った蚊が感染して、その蚊が人を刺してウイルスを移すんです。でも、移されたからといって、みんなが病気になるのではなく、重症になるのはウイルスに感染した人のうちの25人から1000人に1人くらいです。

豚の血を吸った蚊は感染して人に移しますが、人の血を吸った蚊は感染しません。それは、人の血の中のウイルスの量が少ないためです。ですから、インフルエンザやノロウイルスと違って、家族の中で感染が広がることはありません。

日本では、コガタアカイエカといって黄色い感じの小さい蚊が主にウイルスを運びます。この蚊は、水田でよく増えて、なんと2キロメートルくらいは平気で飛ぶのです。もちろん、風に乗って、ですが。だから、近くに水田がないからといって、コガタアカイエカがいないわけではありません。夜中に耳元でブーンって来て、眠れなかったことはありませんか? 暗いときに血を吸いに来ます。

皆さんがよく目にされるのは、黒い感じの蚊で、追いはらっても追いはらっても、しつこく付きまとう蚊と思います。これはヤブカの類で、日の出や日没の薄暗いときに、最もよく動きます。しかし、この蚊は日本脳炎に関しては、コガタアカイエカよりずっと安全とされています。

今でも怖いの?

今はもう患者がほとんどいませんので、忘れさられた病気となりつつあります。しかし、それはとんでもないことなのです。厚生労働省は、毎年豚の抗体を調べてウイルスがどれくらい活動しているか、調べています。豚がウイルスを増やしたら、その後、抗体ができますので、その抗体を測ってウイルスを増やしたかどうかがわかります。それによれば、蚊の少ない北の地方以外、特に南日本や西日本では、半数以上の豚が流行期の終わりには抗体を持っています。まだ多くの豚がウイルスを増やしているのです。

人を直接対象にした調査もあります。地域によってばらつきはあるのですが、患者が多かった時代には、100人に3〜17人、今でも100人に1〜4人くらいは毎年ウイルスを移されているようです。

日本脳炎ウイルスには謎がいっぱい!

でもそれだと、もっと患者数は多くなるのでは?前にも言ったように、ウイルスが体に入っても全員が重症になるわけではありません。しかし、感染者の1000人に1人しか発症しないとしても、年間一桁の患者数とは計算が合いません。いま研究者たちがその謎に取り組んでいます。一説には、ウイルスの毒性が弱くなったと考えられています。だから、ウイルスを移されても病気になる人の割合が減ってきたわけです。さらに、弱くなったから脳炎にまでならずに、髄膜炎で終わってしまうケースが報告されています。だから、発症していても脳炎患者としてカウントされなかったのでしょう。

謎はまだあります。日本脳炎は夏から秋にかけてしか患者が出ませんので、ウイルスは、冬の間どうしているか? 昔の人は、春から夏にかけての“一番”蚊をつかまえて、ウイルスがいるかどうかを調べましたが、残念ながら見つかりませんでした。でも最近、面白い説が出ています。それは、ウイルスを持った蚊が東南アジアや中国から飛んでくるという説です。ウイルスの遺伝子を調べて、これがわかってきました。

また患者は増えるの?

毒性が弱くなったウイルスは、また元の毒性に戻るかもしれません。また、毒性の強いウイルスが外国から飛んでくるかもしれません。ですから、油断をすると患者は増える可能性があります。幸いなことに、日本脳炎には予防ワクチンがあります。また、蚊の多い時期にはできるだけ蚊に刺されないようにすることも、お子さまを守ってあげるために大切ですよ。

小西英二先生

神戸大学大学院保健学研究科国際保健学領域感染症対策分野准教授。神戸大学大学院医学研究科卒。医学博士。米国エール大学医学部に留学。日本ウイルス学会評議員。

小西英二

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