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新しい日本脳炎ワクチンができました

日本脳炎 予防接種 教えて!ドクター

(2009年 秋号 掲載)

日本脳炎は、蚊によって媒介される日本脳炎ウイルスによって高熱、痙攣、意識障害などを起こす感染症です。発症すると特効薬が無いので、人工呼吸器などの集中治療が何日もの間必要となります。幸いにして治っても、多くの患者さんに重い後遺症が残ります。2006年の熊本県の3歳の患者さんには、右手の麻痺と言葉の障害が残りました。

日本脳炎ワクチンは今どうなっているの?

この恐ろしい日本脳炎にならないため、国は予防接種法で、日本脳炎ワクチンを受けるように定めています。具体的には、生後6ヵ月から7歳半の間に、1期初回接種として2回、その1年後に1期追加接種として1回、計3回のワクチンを接種し、更に2期として9歳から12歳の間に1回、全部で計4回打ちます。

ところが、日本脳炎ワクチンが原因でADEM(急性散在性脳脊髄炎)という病気になられたかもしれないと考えられるお子さまが健康被害認定されたため、2005年5月に、厚生労働省は市町村に対して、「日本脳炎ワクチンを一生懸命に推進することは控えてください。しかし希望する人には接種しても差し支えありません」という内容の勧告を出しました。

このため多くの方が、「日本脳炎の予防注射ができなくなった」と、勘違いされたようです。しかし、これは間違いです。はじめから任意にも中止にもなっていません。

新しいワクチンが出たと言われていますが…

そのとおりです。日本脳炎ワクチンを作るために、これまではマウスの脳で増やしたウイルスを殺して(正確には不活化)利用していました。新しいワクチンでは日本の学者がサルの腎臓から作ったVero細胞をウイルスを増やすために用いています。このため、脳を使うことによる副作用は起こりません。

この新しい乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンは、2009年の6月に発売されました。

多くの市町村では、この新しい日本脳炎ワクチンが発売されたことを受けて、これまでとは違った行政的対応をしているようです。これは、各市町村によって異なりますので、詳しくはご自分が住んでおられる地域の保健所に問い合わせてください。

なお、新しいワクチンも従来のワクチンも定期接種として受ける場合、ほとんどの自治体では費用の負担はありません。

従来のものに比べて安全ですか?

従来の日本脳炎ワクチンの後で、70万から200万回に一回程度、ADEMが発症するとされています。しかし、その多くは正常に戻り、再発は稀と言われています。一方、日本脳炎以外の他のワクチンもADEMの原因となることが知られています。

新しい日本脳炎ワクチンは、発売から間が無いため、そんなに数多くの子どもたちに打たれてはいません。このため、現時点では従来のワクチンとの比較は困難です。今後、更に使用経験を重ねた時点での科学的分析結果が待たれます。

従来のワクチンは、もう使用されないのですか?

いいえ。現在は、従来のワクチンと、新しいワクチンの両方が併行して使われています。生後6ヶ月から7歳半までに行う1期では、どちらのワクチンを使うこともできます。

9歳から12歳に行う2期では、現段階では従来のワクチンを使うことになっています。しかし、従来のワクチンはもう新しくは作られていません。新しいワクチンを2期に使えるようにするために、現在、有効性や安全性の検討が行われています。

今は、新しいワクチンへの移行期と考えて良いのでしょうか?

そう考えていいと思います。2010年の3月で従来のワクチンは使用期限が切れるため使えなくなります。その後は、すべて新しいワクチンになります。

また、勧奨接種の差し控えにより対象期間の間に日本脳炎ワクチンを打たなかった人や回数が少ない人に対して、今後、どうするかを検討していくことになっていますが、まだ結論は出ていません。

一度だけ、東京の病院で日本脳炎の患者を後遺症なく治療したことがある私にとって、この病気は35年の小児科医生活の中で、その重症さのために忘れられない病気の一つです。

ワクチンの副作用を大変気になさる方がおられます。ご心配はもっともです。しかし、日本脳炎ワクチンの接種率が極めて低下したこの数年の間も、ADEMの発生は減らなかったという報告もあります。

新しい日本脳炎ワクチンが発売されてからまだ数ヵ月です。確実で最新の情報を、国立感染症研究所の感染症情報センターのホームページなどで、時々、確認することをお勧めします。

松永貞一先生

永寿堂医院(東京都葛飾区)院長。東京慈恵会医科大学卒。スイス・チューリヒ大学小児科留学。元東京慈恵会医科大学助教授。小児科専門医。日本感染症学会評議員。著書に「風邪の話」など。

松永貞一

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