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VPDを知っていますか

妊娠・マタニティ ママの病気・健康 予防接種 教えて!ドクター

(2025年 夏号 掲載)

私たち小児医療に携わる医療関係者は、こどもの健康を守ることはお子さんの未来を創ることだと考え日々診療に、健診にそして様々な啓発に取り組んでいます。その中でも予防接種はこどもを深刻な病気(感染症)から守るために重要な役割を果たしています。

VPDって何?

ワクチンのある感染症とそうでない感染症があります。皆様は【VPD】という言葉をご存じでしょうか。Vaccine(ワクチン)Preventable(防げる)Diseases(病気)の略で、VPDは、こどもたちの命にかかわる重大な病気で、そのためにワクチンがあるのです。風邪の原因となる病原体(多くはウイルス)は200種類ぐらいありますが、ワクチンで防げる病気【VPD】はわずかです。 防げる病気は予防して、大切なこどもたちの命を守りましょう。現在、麻しん(はしか)や百日咳が日本国内で流行しています。今年になり百日咳にかかって亡くなった赤ちゃんの報告がありました。その赤ちゃんはワクチンが未接種で、きょうだいもワクチンが未接種であったことがわかっています。

ワクチンは泳ぎ方を教えるようなもの

ワクチンの接種を勧める時に、「お子さんに泳ぎ方を教えてくれるのがワクチンですよ」とお話ししています。そして次のような話をさせていただきます。「泳ぎ方を知らずにいきなり川や海に飛び込んだ時、必死にもがきながらなんとか岸にたどり着いて助かったり、周囲の人の助けを得て命が救われることができるかもしれませんが、泳ぎ方を知らなければ溺れる確率は高くなります。一方で、泳ぎを教えている最中に、水が鼻から入ってつらい思いをし、時には練習中に溺れそうになることもあるかもしれません。ワクチンも時には副反応がでることがありますが、リスクを最小限に抑えた結果、現在のワクチンは世界中の多くの方に安全に、そして安心して接種していただけるものになっています」。

私たち医師が感染症と戦うことは、溺れた人に救助用の浮き輪を投げ入れ、溺れる人に近づき、助けることを意味します。一方で医師はライフセイバーとしての知識と経験と同様に、水泳教室の先生として、お子さんに泳ぎ方をお教えし、皆様の様々な疑問にお答えしたいと思っています。

ワクチンの効果

ワクチンを接種することで長期間効果が持続し、かかりにくくなる麻しん(はしか)や風疹(ふうしん)があります。一方でワクチンの効果が長くないために、接種してもかかってしまったということがありますが、どのワクチンにも重症化を防ぐ効果はあります。「ワクチンを接種していたので軽く済んだ」が医学的・科学的なワクチンの効果の考え方です。お子さんの母子手帳のワクチン接種のページを開いて、未接種のワクチンがないか確認をしてください。巷にはワクチンに関する誤った情報が氾濫しています。日本小児科学会やNPO法人「VPDの会」などのワクチンに関するサイトをぜひご参照ください。

妊娠中の予防接種

現在、妊娠中に接種することで出生児のVPDを予防するワクチンが4種類あります。母親も重症化するリスクがあるインフルエンザワクチンと新型コロナワクチン、主に出生時の百日咳を予防する三種混合ワクチンですが、今年は百日咳が大流行しています。

また新たに昨年からRSワクチンが接種できるようになりました。現在、これらのワクチンは日本産婦人科学会が妊婦さんへのワクチン接種を奨めています。

予防接種はかかりつけの医療機関で

ワクチンの接種はかかりつけの医療機関で進めることをお勧めします。接種スケジュールのミスを減らし、慣れた方法・環境で接種することはお子さんにとってもストレスを減らすことになります。そのためにもかかりつけの医療機関を持つことは大切なことです。

最後に

引き続き科学的根拠に基づいたワクチンの情報をきちんと伝えていくことがお子さんの未来を創ることだと私たちは考えています。

ワクチンはお子さんの健康を守るために大切な手段の一つです。安心して子育てができるためにも予防接種をぜひ計画的にお受けください。

 

時田章史先生

医療法人Bambin(i 東京都港区白金台)理事長。順天堂大学医学部卒業。医学博士。日本小児科学会専門医、日本小児科医会理事、日本外来小児科学会理事、NPO法人VPDの会理事。クリニックばんびぃに(小児科)、産後デイケアルーム、病児保育室を運営。ライフワークは、ビタミンDの啓発、感染症「予報」。

時田章史

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