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子どもの腸活~腸内環境を整える食事~

便秘 子どもの病気 教えて!ドクター

(2021年 夏号 掲載)

かわいい笑顔に癒やされて、ちょっとした仕草に和み、子どものいる生活の楽しさに温かい気持ちと、親としての自覚と責任を日々感じていることと思います。必ず訪れる巣立ちの日まで、親として子どもにできることは無限ではありません。限られた中で、親から子へ引き継がれるものがあります。「目元は、お母さんにそっくりね、口元はお父さんかなぁ」と、遺伝子のなせる技が愛らしい子どもの顔に自分の姿を映し出してくれます。指の長さや耳の形など、身体のひとつひとつが自分そっくりな子どもを抱いていると幸せに包まれますね。親から子どもへ引き継いだものは、外から見たものばかりではありません。運動が得意だったり、工作が上手だったり、と才能に共通するものを見つけることがあります。

親から子へ引き継がれる、腸内細菌

親から子どもへ引き継がれたものとして、忘れてはいけないものがあります。それが、腸内細菌です。

子どもの腸内細菌は、両親の腸内細菌とよく似ています。無菌状態でお母さんのお腹の中にいた赤ちゃんが、この世で最初に出会う細菌は、お母さんが持っている細菌です。そして、両親と一緒に生活していく中で親から子どもへ、これから生きていく上で必要不可欠な細菌をお腹の中に植え付けていきます。

腸内細菌は、年齢と共に変化する

自然分娩で生まれた子どもも帝王切開で生まれた子どもも、生活の中で親から子どもへ腸内細菌を授かります。そして、3歳を過ぎる頃には一生変わることのない腸内細菌を手に入れることになります。3歳までに獲得した腸内細菌は、その後、年齢と共にゆっくりと変化していきますが、大きく変わることは決してありません。(表1)

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親だから分かる、子どもの体調

子どもの体調は、何を見れば良いのでしょうか。一番簡単な方法が便を観察することです。便の60%以上は、腸内細菌とその死菌で残りが食物残渣です。つまり、便を見ると腸内細菌の状態が分かるわけです。便を観察するときには、ブリストル便性状スケール(BristolStool Form Scale)が便利です。

BSスコアは、英国ブリストル大学のHeaton博士が提唱した大便の形状と硬さで分類したものです。コレを使って、便秘や下痢の診断をします。(表2)

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一般的にBSスコアが、1から2は便秘の便、3から5が正常の便、6から7が下痢の便と区分けされます。便秘や下痢の方は、BSスコアが3から5に近づくほど症状が改善します。自分の体調をうまく表現できない子どもの体調を理解するために、便を観察することが大切です。

温食活と腸内環境

子どもの腸内細菌を整えてあげるために、腸内環境を整える食事を心掛けましょう。

ポイント1は、温かいスープを朝食に加えることです。母乳も人工乳も冷たくして飲ませることがないように、何歳になってもお腹に入れるものが冷たくては腸内環境を整えることはできません。1日のうち、最も体温が下がる朝に温かいものをお腹の中に入れることで、体温を上げ頭と体を活性化することができるようになります。つまり、朝食に栄養価の高い温かいスープをとることで、1日を元気に健康で過ごすからだを作ることができます。

ポイント2は、腸内細菌の栄養となる発酵食品と食物繊維をとることです。発酵食品は、植物性発酵食品(醤油、酢、味噌、納豆、漬物など)と動物性発酵食品(ヨーグルト、チーズ、なれ鮨、しめ鯖など)に分類されます。どちらも腸内細菌の栄養になります。

食物繊維は、水溶性食物繊維(果物のペクチン、こんにゃくのグルコマンナン、海藻類のフコダインやアルギニン酸、種子のガム類など)と不溶性食物繊維(穀物、野菜、豆類、キノコなどの山菜類、ワカメなどの海藻類など)に分類されます。人は食物繊維を分解して吸収することができません。しかし、腸内細菌は食物繊維を栄養として分解し、酪酸などに変えて腸管免疫を活性にしてくれます。

 

今津嘉宏先生

日本外科学会 専門医、日本東洋医学会 指導医。慶應義塾大学病院、南多摩病院(旧 国保南多摩病院)、霞ヶ浦医療センター(旧 国立霞ヶ浦病院)、恩賜財団東京都済生会中央病院などに勤務。2013年に東京都港区に「芝大門 いまづクリニック」を開業。著書は『子どもの心と体を守る「冷えとり養生」』(青春出版社)など多数。

今津嘉宏

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