目 子どもの病気 教えて!ドクター
3歳頃には視力検査が可能になり、視覚異常があると「ハッキリ見えない」ので見つけられます。3歳頃までに視覚異常を発見し治療を開始すれば、小学校入学までに弱視治療を終えることができます。視力不良の負担なく義務教育を受けられます。視力検査が可能になる3歳頃が、視力検査を受けるのに最適な年齢といえます。

子どもを弱視から守るために、三歳児健康診査(三歳児健診)や保育所・幼稚園・こども園では「3歳から視力検査をする」ことが、法律で義務づけられています。しかし、幼児の視力検査は「時間がかかり、信憑性がない」等の理由で、実施率が低いのが実情です。
三歳児健診を主管する自治体の多くは、視力検査の視標(C)を家庭に郵送し、一次視力検査を保護者に委ねています。家庭での正確な視力検査(検査距離・明るさ・片眼遮蔽)は難しいうえに、保護者の「視力検査は文字が読めるようになってからでよい」等の安易な考えもあり、検査結果が期待できません。
さらに、三歳児健診後に、「視力不良の疑いがあるから、眼科医療機関で精密検査を受けるように」との受診勧告を受けても、子どもを眼科医院へ連れて行かない保護者が約25%(※)もいます。「視覚の感受性期」に視覚異常を見逃されて、「50人に1人」の子どもが弱視になっています。
日本眼科医会は「視力検査を補完するために屈折検査の併用」を推奨・推進し、国が屈折検査機購入費を補助しています。そのため、健診会場で屈折検査をする自治体は増えましたが、視力検査を省く結果を招いています。日本眼科医会は、「屈折検査のみでは他の原因による視覚異常の検出はできない。視覚異常を検出する最も重要な検査は、やはり視力検査である」と警鐘を鳴らしています。
「人がする視力検査よりも精密機械による屈折検査が正確」等と勘違いをしないで、必ず視力検査を受けさせてほしいと思います。
幼児期に視覚異常を見逃されて弱視になった子どもは、視力不良の負担をかかえて小学校に入学し、義務教育を開始します。黒板や教科書・タブレット画面の文字が「ハッキリ見えない」ために、学習能率が下がり、学習意欲の低下が懸念されます。
生涯学習社会を迎える中で、幼少児期から知的関心を失う子どもがでることが危惧されます。そのうえ、「ハッキリ見えない」と、将来の職業が限定されることにもなりかねません。「大人の認識不足が子どもの一生を左右する」ことがないように願っています。
筆者は、クイズで遊びながらランドルト環(C)に慣れる「たべたのだあれ?」視力検査を考案しました。国際視標のランドルト環を使い、学校保健安全法に則って行いますが、幼児にとってはクイズ遊びなのでゲーム感覚で楽しみながら、「短時間に、正確に」視力検査が受けられます。


YouTube 「たべたのだあれ」視力検査の練習ができます。
「知らなかった。ゴメンネ!」はありません。大人が弱視に関する情報を広く共有し、労力を惜しまなければ、子どもを弱視から守ることができます。弱視を知って、子どもを弱視から守りましょう。
※データ出典/『3歳児健康診査における眼科検査の手引き~弱視の早期発見のために~』第3版、令和4年3月、群馬県・群馬県医師会


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