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料理を作る時のポイントA 相手を考えて献立を作りましょう/2012年7月

前回のおさらい

前回、料理を作る時に考慮するポイント3つの考え方についてお伝えしました。

 
<料理を作る時に考慮するポイント3つ>
A. 料理を食べる人は誰で、どんな体調と好みなのか
B. 食卓全体に季節を感じられるか、そして盛り付ける皿と雰囲気はあっているか
C. 食材の彩りを活かした盛り付けか
 
今回はまずポイントA. 相手を考えて料理を作る、について具体的にご説明いたします。
家庭料理と絵画の共通点と違いについて

家庭料理も絵画も相手にどんな気分になって欲しいか、自分のメッセージを込めて作ることは同じです。

 
 
家庭料理の場合、ママが作る相手とは、家族をさすことが多いと思います。
そのためママの願いだけでなく、大切な家族の体調や気分に合わせて料理を作り、食卓の場で感想や反応をダイレクトに確認することができます。
 
一方絵画は、肖像画などの特定の絵を除き、閲覧する対象者を絞ることは難しくなります。
従って、画家の伝えたいメッセージだけを込めて作られることになります。
 
このように、家庭料理なら、絵画では体験できない、相手との楽しいキャッチボールが毎日できるのです。
この素晴らしいメリットを今日から活かしてみましょう!
 
とはいっても、家族一人一人とのキャッチボール用に、材料や献立を変えることはできませんね。
しかし、材料は同じでも調理法を変えるだけで、目的に沿った献立に作り変えることが可能になるのです。
 
画家だって同じ絵の具を使って、全く異なる雰囲気の作品を作り出しているように。
 
それでは、具体的に献立をたてていきましょう。
 
野菜はにんじん・じゃがいも・玉ねぎ、タンパク質は豚肉を使って、目的別に献立を作り変えてみます。

ミキハウス原稿2-1.jpgのサムネール画像

 

素材ごとの特性を踏まえながらも、調理の手間を効率的に済ませられるよう、
豚肉は最初に調理したものをアレンジしまわして使用していきましょう。
これなら忙しいママでも嬉しいですよね。
メニュー① ママ友とちょっとおしゃれにランチしたい時

メニュー:ローストポーク、ズッキーニのスープ、いちじくとくるみのパン

タルタル.jpg
 
カンパーニュ.jpg
 

お子さんが小さいうちは、外食よりお家でゆっくりおしゃべりしながらの食事の方が落ち着くもの。

でも食事の手間は最低限に済ませたいですよね。そんなときはローストポークがお薦めです。
冷蔵庫の中で下味と一緒に漬込んだ豚肉を、オーブンでローストするだけの簡単ローストポークです。
 
タルタルソースに野菜をたくさん刻んで入れこみ、ソース代わりに。
ボリューム感と卵の黄身の華やかさで、歓声が聞こえてきそうです。
また果物の中でカルシウム含有量が極めて高いいちじく。鉄や食物繊維も多く含まれていて女性にとっては嬉しい食品です。
たまにはナイフとフォークでおしゃれに外食気分も楽しいものです。
メニュー② 家族に野菜を沢山食べて欲しい時

メニュー:ポークソテー10種類のラタトゥイユ(野菜煮込み)添え、コーンスープ、シリアルブレッド

ラタトゥイユ.jpgのサムネール画像
 
シリアルブレッド.jpgのサムネール画像

 

ポークソテーは、メニュー①で作ったローストポークをフライパンでカリッとソテーし直すだけ。

生ではなかなかたくさんの量を食べられない野菜でも、煮込めば量が減りたくさん食べられるもの。 特ににんじんなどのカロチンを多く含む野菜は油と一緒に加熱すると、吸収率があがります。 10種類もの野菜をオリーブオイルと一緒に煮込んだラタトゥイユをソースとして一緒に添えれば、また前日とは違った楽しみ方が出来ます。

酸味を抑えたトマトベースのラタトゥイユはお子さんにも食べやすいはず。またシリアルたっぷりのパンでミネラルもたくさん摂れます。

メニュー③ パパがお疲れ気味の時

メニュー:ポーク入りポトフとサレ ブリオッシュ(塩味お菓子パン) ポトフ.jpg

 

メニュー②の残りのポークを野菜と一緒に煮込みます。

豚肉に多く含まれるビタミンB1は疲労回復に効果的なだけでなく旨味成分が美味しい出汁として活躍してくれます。玉ねぎの血液サラサラ効果は溜まった疲労成分の排出に役立ちます。また柔らかく煮込まれた具材は消化もよく、トマトとにんじんの色味で気分もパワーアップ!口溶けのよいブリオッシュとの相性も良いです。

調理法を変えてアレンジすれば、仕上がりの雰囲気も変わります

お気づきのとおり、この3つのお料理は最初に作ったローストポークを使ってロースト→ソテー→煮込みと3日分にアレンジしたものです。

 
ミキハウス原稿2-2.jpg

このように調理法を変えてみるだけで、仕上がりの雰囲気は全く別の一皿に仕上がるのです。このように、相手がどのような状態で何が一番嬉しいのかを考え、その上で1つの材料を使い回せていければ、手間をかけない献立が作れるようになると思います。

 

次回は上記のローストポークのレシピをご紹介いたします。

Mama's profile/プロフィール

柏木 直子

柏木 直子 【パン&家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身!

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。3つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ!

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