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海外育児、最大のメリットは?/2013年6月

子どもの言葉の発達は?

長いようであっという間だったサンフランシスコでの生活。わが家の場合、子どもと現地にいたのは一年足らずでしたが、それでも家族それぞれにとって、とても豊かな時間でした。まず、渡米前にどうなるかなぁ~ととても関心があった子どもの言葉の発達について振り返ると、比較的短い期間であったにもかかわらず、息子の中には、それなりの“形跡”が残っているようです。

 

わが息子はちょうど発語のタイミングから一歳台をまるまるアメリカ西海岸で過ごしたのですが、渡米してしばらくしてから、夫のことを自然と現地風に“ダダ”“ダディ”と呼ぶようになりました。家ではもちろんわれわれはずっと日本語で話し、夫のことは“パパ”という呼び方を使っていたので、これには夫とともにビックリ。おそらくミュージックのクラスや日々の公園での遊び、スーパーで話しかけられた時など外部との日常のコミュニケーションの中から、ごくごく自然に吸収したのだろうという結論になりました。また、向こうで購入したおもちゃ(当然ながら音声が出るものはすべて英語)で遊んでいた結果、帰国後、最近になってアルファベットとその発音を認識しつつあります。これも親がやらせたわけではなく、気付いたら覚えていました。

 

周囲から自発的にいろんなことを吸収しようとする子どもの力って、本当にすごいですね。これからまた何かの形でアメリカでの経験が現れてくるのかどうなのか、楽しみに見守っていきたいと思います。海外での言葉の発達については、その子の年齢や性別、それに滞在期間や家族の現地での過ごし方などによっても異なると思いますが、わが息子に関してはこんな感じでした。

ママ(私)の変化

続いては私自身、ママについてのこと。これまでの連載で、苦労したことや大変だったことなどを何度か書いてきましたが、もちろん良かったことがたくさんあります。

 

一つはやはり英語力のアップ。

 

実は、アメリカから帰国した時「あ~ぁ、せっかくの海外生活だったのに日々のことに追われて何も特別なことができなかったな」と感じていました。アメリカでは週に一度の簡単な英会話レッスンに通うのがやっと。生活のほとんどは子どもの遊びにつきあったりスーパーで日々の買い物をしたりするだけで終わっていったので、何か自分自身にプラスになることはほとんどできなかったと思っていました。ところが!帰国後に受けたTOEICでは、毎日何時間も英語を勉強していた大学時代のベストスコアを大幅更新。今回は試験の前に引越しなどもあったため、ほとんど準備の勉強もできないまま受験したにもかかわらず、英語力がアップしていたのにはびっくり。おそらく、息子のミュージックのクラスでの先生とのやりとりや、スーパーなどでの現地の人との何気ない会話の積み重ねが一つの形になってあらわれたのだと思います。母親業に追われる毎日ですが、その中でも自分自身が“進化”できたことがとても嬉しかったです。

 

もう一つは、サバイバル能力がアップしたこと。

 

夫の仕事に帯同しての海外生活・・・確かに華やかな部分もあると思いますが、家庭をあずかる側にとっては、特に小さな子どもを連れての海外生活は、“普通の生活”をキープすることに日本にいるとき以上の労力が必要になります。衣食住、何に関しても恵まれていると言われたサンフランシスコでも、特に子どもの食に関してはとても神経を使いました。それは、私自身、初めての育児中、ということもあったかもしれません。時に英語の辞書を片手に食品の材料を確かめたり、何度もPardon?と言われながらもお店の人に質問したり・・・食以外についても、とにかく自分の家族を守るため、五感をフル稼働させて日々の生活を送っていたことは、母として、また妻としての私をしなやかに強くしてくれました。

もっとも大きなメリットは

そして、海外生活をしたことで得られたもっとも大きな収穫は・・・家族の絆がとても強くなったことでした。

 

前提として、いろいろと恵まれていた環境だったとはいえ、それなりに苦労がありました。渡米して数日後、息子がはいはい全盛の時期に部屋の隅で水銀(!)が見つかる衝撃のハプニングがあったり、現地の免許証が待てど暮らせど送られてこなかったり、そうそう夜中に現地のERに駆け込んだこともありました。土地勘がなく言葉にも不安がある環境の中でのそうした出来事を、一つ一つ二人三脚で乗り越えながら、家族としてもとてもたくましく成長できたと思います。

 

今後、また色々な試練があるかもしれませんが、この経験を大切にして、これからも家族で力を合わせて前に進んでいきます!

最終回のご挨拶

これまで一年に渡り、リアルな海外子育て情報をと、身近な話題を中心にまとめてきましたが、帰国に伴い、今回をもちまして最終回とさせていただきます。得ることのとても多い海外生活、そして海外子育て。不安や心配を抱えている方にとって、このコラムが少しでもお役にたてたら嬉しいです。ご覧いただき、ありがとうございました!

Mama's profile/プロフィール

関嶋 梢

関嶋 梢 【フリーキャスター】

記事テーマ

カリフォルニア・子育てリポート

それは、パパが待つサンフランシスコへ、一歳児を連れて二人だけの飛行機の旅から始まりました。初めての子育て、初めての飛行機、初めての海外生活…初めてづくしの生活はまさに波乱万丈!子供と過ごす海外生活や海外での“育児”と“育自”についてリポートします!

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