前回、野菜の種まきで「コマツナを育てる時は、虫よけでネットをしましょう」ということを書きました。
野菜は、いろいろな「科」という種類に分類されます。
姿かたちは違えど、その「科」が同じだったり、その「科」により、虫がつきやすかったりします。
野菜を育てていると、その分類が当たり前になっていたのですが、ふとした知り合いとの会話で、「虫がつきやすい野菜と、つきにくい野菜を知らないって、こういうことなんだ!」と知ったので、今回はそのことをお話ししたいと思います。
前述の「ふとした知り合いとの会話」とは、「調理の時に虫が出てきたらこわいから、葉物はあまり買いたくない」というものでした。
確かに、キャベツをむいていて「アオムシさんとこんにちは」は普段、畑で見慣れている私も嫌です。
そして、その次に聞いたのが、「だから、キャベツやレタスは買わないで、買うとしたらミズナかな」という言葉でした。
それを聞いて、びっくりしてしまいました。
実は、見た目は全然違いますが、キャベツとミズナは同じ「科」の仲間。
「アブラナ科」という種類ですが、アブラナ科はとても虫に好かれます。
一方、見た目が似ているレタスは、「キク科」。
キク科は、虫がつきにくいので、家庭菜園でも育てやすいのです。
でも、アブラナ科の野菜も農家さんがなるべく虫がつかないように防いで、育てているので、そう毎回虫が入っているとは限らないですし、もしいたとしても新鮮な証拠。
虫を防ぐ方法はいろいろありますが、アブラナ科のように、とっても虫がつきやすい場合、それが自然なのに、完全に防ぐようにしたら、それはどこかで、とても無理をしているから、安心安全な野菜ではないのでは?と思います。
今回の知り合いには、「せめてレタスは警戒しなくていいよ」とお話ししました。
ちなみにアブラナ科の野菜は、他にも
・コマツナ
・ハクサイ
・ブロッコリー
・カリフラワー
・ダイコン
・カブ
などがあります。
冬野菜のオンパレードですね。
どれも、だいたい8~9月に種まきや苗の植付けをして、虫がいなくなる10月下旬頃まで、ネットなどでしっかり虫よけをして、育てるんですよ。
あれ?コマツナに似ているホウレンソウは?と思った方!
こちらも姿は似ていますが、ホウレンソウは「アカザ科」。
こちらも虫がつきにくいので、家庭菜園で人気です。
野菜って、おもしろいですね!
虫がニガテで警戒しちゃう!というママさんは、調理をするときに、この分類を思い出してみてくださいね。
藤田 光樹 【野菜ソムリエ】
記事テーマ
「うちの子、野菜を食べてくれなくて・・・」と、よくママたちの会話で聞きます。野菜を育てると、食べてくれるようになりますし、他にもいいことがたくさんあります。四季を感じ、野菜を育て、収穫し、食卓を囲む、そんな「野菜を育てるくらし」を私の体験も交えながら、みなさんにも気軽に取り入れてもらえるよう、ご紹介します。