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子どもを授かってからの働き方の変化/2014年12月

働き方の選択肢

まずは、子どもを授かると考えるのは、産後の働き方です。子育てへの考え方や両立していく現実的な体力、自身の将来のキャリアからなど、いくつもの視点から、働き方を選択していきます。今は法律や会社の就業規則でも女性を含めて多様な働き方を後押しする動きがあり、産後の雇用環境も以前に比べると整えられてきました。その分、女性の産後の働き方にはいくつもの選択肢が出てきています。


目の前の大変さだけではなく、長い目で見てこれからの働き方を検討することをおすすめします。働き方にはいくつもの選択肢があります。産前・産後休暇や育児休暇などを取得して、出産前と同等の働き方で復帰する道もあれば、子どもが就学する前までは時短勤務などの軽減措置を活用して働く道もあります。また、保育園など子どもの預かり先が確保できない場合や、子どものそばで働きたいという想いで、雇われない働き方(=起業する、個人事業主となる)をする選択肢もあります。


(会社で働き続ける)
 ・産前と変わらない働き方をする
 ・短時間勤務をする
 ・雇用形態を変更する(契約形態や在宅型など)

 

(新たな勤務形態や、働き方を変えていく) 

 ・在宅で働く(個人事業主)
 ・起業する
 ・子どもが一定の年齢になってから働く(雇用につながる学習などの準備期間としてなど) 

会社で働き続けるということ

会社で働き続けるという選択をする場合のよい点は、出産や育児を経ても、キャリアを中断させなくてよいことです。出産後の両立生活は思ったよりもハードですから、慣れた環境、業務、人間関係の中で仕事を進めることができるということは、大きなメリットになります。また、子どもがいながら再就職をすることも簡単ではありませんので、雇用の安定を得ることができます。

 

仕事に復活して始めの3ヵ月~半年は、特に生後1年未満の赤ちゃんは、免疫の低下や環境の変化もあり、突然に熱を出してしまうことも多く、急に仕事に穴をあける可能性があります。このような時に、周囲との信頼関係ができているか、理解されている環境かが、継続して働く上での大きな助けになります。

 

また、育児休暇後の復帰が決まっている場合、これから職を見つける方よりも、認可保育園等に入園する優先度が高くなります。

 

さて、それでは産後の働き方は、一体どのような日々になるのでしょうか。少し垣間見てみましょう・・・

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両立ママの一日は嵐のように始まります。自分の出勤の準備だけでなく、家族の朝食、保育園の準備を確認して、子どもを起こして、ご飯を食べさせます。それから子どもの身支度を整えて、多少ぐずっても、時間通りに保育園へ預けて出社をします。

熱や体調不良のきざしがあると、病児保育や、病院に連れていって診断を受けてから、預け先を確保して出勤するなど、出勤までのハードルが2つ~3つも高くなってきます。朝会社にたどり着くまでが既に戦いです。


出勤してからは、「保育園のお迎え」というタイムリミットのために、確実に予定時間までに仕事を終わらせなければなりません。分刻みで息をつく暇もなく仕事を終わらせます。相応の業務ボリュームをできるだけ効率よく進めなければなりません。仕事が終われば、お迎えの時間に間に合うように、ダッシュで預け先まで向かいお迎えに駆け込みます。

 

家に帰ってからは、子どもを寝かしつけるまでの2~3時間の間に、いくつもの役目があります。

 □ご飯の準備して食べさせる

 □お風呂に入れる

 □絵本を読むなど、子どもとの時間を持つ(できれば)

 □歯磨きをする

 □今日の片付け、明日の準備をする

 □寝かしつけ

 

ここまでして親としての役割を終えて、ようやく自分の時間が持てますが、この頃には、ママの体力がエネルギー切れで、最低限の身支度だけして一緒に寝てしまう・・・なんてことも珍しくありません。

 

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仕事でやりがいはあっても、嵐のような毎日の中、何とか働いている。大げさではなく、これが両立ママのリアルな日々ではないでしょうか。確かに、子育てが落ち着くまでの大変さはありますが、子どもがある程度大きくなってもう一度以前に近い働き方ができるまで、どのような形でも続けることができるのであれば、今までの積み上げを失うことなく、今後につなげていくことができます。

子どものそばで働く~ママのための時間とスペース~

一方で、保育園など子どもの預け先が見つからない、また、子どもが幼い内はそばにいたいなどの理由で、会社に雇われない新しい働き方をする選択肢をする方も増えてきています。以前のコラムでご紹介した在宅勤務や、起業して個人事業主となるなどもそのひとつです。

最近は、その様な多様な働き方をしたいママを後押しする新しいサービスや場所も出てきています。今までも、子どものそばで働く事例として、㈱モーハウスさんなど子連れ出勤を特徴とした会社や、COCOCIの様に地域で子連れで集まれるスペースでというコンセプトの場もありました。

今回は、「会社員ではないけど、何かの形で働きたい、でも子どもの様子もそばで見て感じていたい。」そんな希望を叶える、注目の2つの場所をご紹介します。

 

ー「しぇあたく」は "シェアオフィス×託児" という発想で2012年12月に東京都千代田区に、「Maffice」は "ママをたすけるシェアオフィス" というコンセプトで2014年12月に東京の世田谷にオープンしました。

  

それぞれシェアオフィスとして、起業している方や、在宅ワークをしている方、また、子育てしつつも集中して学習をしたい方などが、それぞれのワークをレンタルスペースであるこの場に持ち込む形で、机やロッカーなどのスペースをサービスとして提供しています。しかも、どちらのシェアオフィスも託児サービス付きです。気になる時には、子どもの様子を見ることができる、まさに「子どものそばでママの時間(仕事・学習)を持つ」ことが実現できるようになったのです。


働いているけど、子どものそばにもいたい。これは会社員として、また起業家として子育てと両立して苦労をしてきたママだからこそ、「働く・働きたいママのために」と同じ目線で立ち上げられたサービスです。

 

無線LANやコピーの複合機、電話回線や住所(有料)など起業して自宅以外にオフィスを持ちたいニーズにも応えられる準備もある、起業したてやこれから事業の立ち上げを考える方にも心づよいサービスが用意されています。保育は0歳児から可能で、授乳室も完備とのこと。一時利用も可能(2014年12月現在)というこのスペース。働く、また学習する場として、このような場が増えていくことが、両立ママ達のこれからの「新しい働き方」を後押ししていくことになりそうです。

Information/お知らせ

♦「しぇあたく」(東京都千代田区)

http://www.hybridmom.co.jp/home/

 

♦「マフィス」(東京都世田谷区)

https://www.maffice.com/

Mama's profile/プロフィール

佐藤 若紗

佐藤 若紗 【キャリアカウンセラー】

記事テーマ

出産をきっかけに作ろう「働き方マップ」〜ママだからこそ、自信を持って両立を!〜

子育て世代のママが出産を機に考える事が多い、「育児と仕事の両立」について、出産しても働きたいママが今後のキャリアを築いていくヒントをお届けします。 在宅勤務や時短などの多様な働き方から、使ってみたい便利サービス、ママ視点を活かした働き方など、知っておきたい仕事のあれこれから、保活やママ友づくりなど産後のリアルな体験までお伝えしていきます。

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