スキンケアのことならハッピー・ノート.com!

育児・子育て支援サイト ハッピー・ノート.com
ハッピー・ノートドットコムとは RSSフィード メルマガ登録
  • ウェルカムベビーの結婚式場
  • ウェルカムベビーのお宿

スキンケアでアレルギーを防ごう

皮ふ・スキンケア 子どもの病気 教えて!ドクター

(2022年 秋号 掲載)

みなさんは「肌」と言いなれているかもしれませんが、私たちの体を覆いつくし守っている皮膚のことをどう思われていますか?「ただ単に体を覆っているだけ、肝臓や腎臓に比べて重要度は少ない?」もちろん皮膚の体を覆うという役割は大切です。皮膚は体内の臓器を覆い、それらを外からの力や化学物質、熱、紫外線から守っていて、ただ壁としてではなくいろんな方法でバリヤーとして働いています。とてもしっとりとして透明感のある赤ちゃんの皮膚は美しく見えますが、その皮膚の働きは完全ではなく私たちが大切に守ってあげないといけないものなのです。

さて、最近のアレルギーと皮膚との関係

皮膚は上の図に示されているように考えられています。図のように皮膚の一番外側にある角質層ががっちりと外からの刺激を抑えています。でも、赤ちゃんの皮膚が薄く未完成なので、外の空気があまりにも乾燥していたり、皮膚の脂が少なくなる生後6か月を過ぎると、皮膚の水分が外へ出てしまいます。皮膚はかさかさになってしまい、そのバリヤーとしての働きが悪くなってしまうのです。そうすると外から、ばい菌が入りやすくなり、またアレルギーの原因物質が入り込んできます。ダニやほこりに対するアレルギーは、皮膚から入ると大分前からわかっていましたが、食物アレルギーの発病の原因は、まずは皮膚から体内へ入り込むことが原因だと分かってきています。一度も食べてないものを食べた途端にアレルギー発作を起こしてしまうことがなぜ起こるのかは母乳のためだと長い間言われてきましたが、皮膚からの侵入が原因だったのです。

赤ちゃんは生まれるまで、お母さんのおなかの中で羊水の中にいて皮膚はしっとりと保たれています。でも、他の動物と違い人間は立って歩くために、かなり未熟な状況で生まれてきます。たとえば、馬の赤ちゃんなどは、たてがみがしっかりあり、全身がびっちり毛で覆われて生まれてきます。でも人間の赤ちゃんは生まれた途端に一気に、水の中にいたのに空気にさらされて、乾燥している環境に放り込まれてしまいます。それに慣れるために、はじめは赤ちゃんの皮膚の脂はお母さんのホルモンのおかげで多くなっています。そして、その脂は減りますが、徐々に今度は皮膚は厚さを増して機能的にも徐々に生育してゆきます。この期間に日本に育つ赤ちゃんは日本特有の夏季の高温多湿、冬季の低温低湿度という環境変化にも慣れていかなくてはならず大変です。

でも、周りの大人がよく理解してスキンケアを頑張れば、肌トラブルは一気に減りますし、それでアレルギー発症も抑えられると考えられます。

さて、毎日のお風呂、大変ですね。
でもそれが大切なスキンケアのポイントです

子どもたちはどんなに寒くても汗をかくのできれいに洗わなくてはいけないし、そのうえこの時期子どもたちは暖まることでリラックスし、のびのびできるのでお風呂が大好きですよね。そして、お風呂に入ることで子どもたちの皮膚を観察できる機会も増えます。これは大切なことです。お風呂に入ることで、皮膚の大切なケア、清潔に、保湿の両方がかないます。 お湯に浸かることで、皮膚の角質層まで水分が入り皮膚が潤いしっとりするのです。

お風呂では石鹸を使い、そしてそれを洗い残さずに柔らかいタオルか手で洗ってください。石鹸等はよく泡立てて少量で能率よく使いましょう。特に首の後ろ肘やひざの裏などを丁寧に洗います。ナイロンタオルは厳禁です。また、熱いお湯に入ると大切な皮膚の脂が不用意に流れたり、かゆみが起きたりします。39度ぐらいのお湯にゆっくり入りましょう。ゆっくり入りお風呂に入ることの楽しさを教えられたらと思います。最近では、幼いうちから一人でお風呂に入ったり、そのためにシャワーだけしかしなかったりする子どもたちもいますし、「夏は暑いから一回もお湯ははらなかった。各自シャワーです」というおうちもあります。ぜひ、お風呂に入ってください。清潔だけではなく保湿の力もお風呂にはあるのです。

さて、入浴後はその肌に入れ込んだ水分を大切に残すために保湿が大切です。保湿剤は種々あります。季節に合わせて、子どもの乾燥度に合わせて、クリーム、ローション、泡状があります。たっぷり塗ってください。塗った後にも触ってみてください。どうでしょうか? しっとりしていますか? べたべたして子どもが嫌がっていませんか? また、よく観察していてどうしても保湿剤だけでは治らないざらざら、赤いところがあったらそこの皮膚に穴が開いてしまったと考えてください。長くそれが続くとその小さな穴が大きなほころびに広がることがあります。皮膚科を受診して気軽に相談してください。

 

岡村理栄子先生

岡村皮フ科医院(東京都小金井市)院長。医学博士。東京女子医科大学卒業。米国エモリイ大学皮膚科に留学。東京女子医大皮膚科講師を経て開業。

岡村理栄子

この記事に投票しよう


この記事のみんなの評価

0

0

0

この記事にコメントしよう

コメントを見る


注目TOPICS

皮ふ・スキンケアの関連ドクターコラム

  • ウェルカムベビーの結婚式場
  • ウェルカムベビーのお宿
Happy-Note
Happy-Note 2024特別増刊号
Happy-Note For マタニティ
Happy-Note For mum

注目トピックス

Weeklyゴーゴーリサーチ ★投票受付中★

今週の投票

どうする・どうした初節句のお祝い
抽選で5名様に『図書カード500円分』をプレゼント。
投票する
今週のプレゼント
ミキハウス子育て総研の認定評価事業
  • 「子育てにやさしい住まいと環境」子育て支援のマンションと住宅
  • 小学生に贈りたい住まいと環境
  • 「ウェルカム“子育て・シニア”共生住宅」シニアとの多世代共生型住宅
  • ウェルカムファミリーの子育てスマートホーム
  • 「ウェルカムファミリーの自治体」安心して移住できる地域を選定
  • 「ウェルカムベビーのお宿」赤ちゃん連れ安心!認定の宿泊施設
  • 「Child-friendly HOTEL for travelers」お子さま連れ訪日外国人にオススメの宿泊施設
  • 「ウェルカムファミリーのスキー場&スノーパーク」スノーデビューにおすすめの認定スキー場
  • 「ウェルカムファミリーの観光地」お子さま連れにおすすめの観光地
  • 「ウェルカムベビーの観光施設」お子さまと楽しくおでかけできる観光施設
  • 「ウェルカムベビーの結婚式場」赤ちゃん連れにも優しい会場で素敵な式を
  • 「ウェルカムベビーの神社」赤ちゃん連れにも安心の認定の神社
  • 「子どもを通わせたい保育園」保護者の支持の高い先駆的保育園を選定
Happy-Note編集部twitter
ハッピー・ノート編集部ブログ
ハッピー・ノート編集部フェイスブック

このページのトップへ

Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.