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気持ちのコミュニケーション/2012年10月

「もっと話す」なら何を?

「もっとコミュニケーションをとったほうがいいのかしら」

そう思いながらも、毎日のバタバタの中で、ゆっくり話す時間がとりづらいのが現代の育児家庭かもしれません。パパは長時間労働、ワーキングマザーなら家庭と仕事の両立に、専業主婦ならば終わりなき家事育児を一手に引き受けて、時間に追われてしまいます。
そんな中でも、じゃああと少し時間や機会を増やすなら、何を話したらよいのでしょう。
今回は、日々の会話の中に「気持ちを話す・聴く」ということをプラスしてみましょう、というお話です。
対話の種類+気持ち

対話の内容にはいろんな種類があります。

・あいさつ・天気や季節などの何気ない話・用件を伝える
・懸案事項を一緒に決める・相手の意見をききたい・どうなってるのか、状況をききたい
などなど。
どんなやりとりの中でも、そこで気持ちが語られるのと、語られないのとでは、対話の質が変わってきます。
天気の例でみてみましょう。
「今日は、晴れたね」とだけいうのと
「今日は、スッキリ晴れて、気持ちがいいね」というのとどう違うでしょう。
「ああ、今日はスッキリ晴れてる!なんだかウキウキするね!」と言われたらどうでしょう。相手のさわやかさやウキウキが伝染するような気がしませんか? 相手の幸福感に対して、祝福するような祈りに似た気持ちがわいてくるかもしれません。
あるいは、前日ケンカした夫にこう言われたら、怒りが湧いてくることもあるかもしれませんね。
「気持ち」が表現されると、受け取ったほうにもなんらかの感情が動きやすくなります。
ケンカの翌日に「スッキリ晴れたね」といわれて、怒りが湧いてきたとしたら「まだ私、怒ってるんだ」と認識できます。「空は晴れたし、夫は晴れ晴れしてるけど、私は全然スッキリしてないわ」と気づくことは大切です。その先の対処についてはまた別の機会に書きますね。
用件にも気持ちを乗せられる

用件を伝えるにしても、気持ちを乗せるとどんな印象になるでしょう。

「今日はピアノに行くの忘れないでね。ママはレッスン終わる頃、お迎えには間に合うように行くから」というのが用件だけ伝えた場合。
「今日はピアノだね! 宿題合格するかな? いっぱい練習したからうまく弾けるといいね。学校から帰ったらおやつ食べて、10分前になったら忘れずに行ってね。レッスン終わるまでにママ用事終わらせて急いでお迎えいくから、帰りは一緒に帰ろう。どうだったか、教えてね」
文字で書くと気持ちが伝わりにくいかもしれませんが、応援、信頼、つながり、関心などが込められています。こんな気持ちを乗せて伝えられたら、用件もただの用件でなく、大切なものとしてインプットされるように思います。
では、私がこのような話し方をいつもしているかというと、残念ながらNOなのです。
毎日バタバタと駆け回っていて、家族には用件だけを手短に投げるようにして出かけていく。それが無意識の私の行動です。
でも、私は時々、反省します。ほんの少しばかり言葉数が増えたとしても、この時間が一体いかほどの「ロス」だというのでしょう? わずかの手間を省いて、時間を節約して、無感情に物事をより多く処理したとして、その代わりに何が手に入るんだろう。
そんな風に反省しては、軌道修正。その繰り返しをしています。
気づいたら、修正する。一足飛びに「いつも理想のコミュニケーションをできている理想の私」にならなくてもいいのです。
子どものサイン

私が反省するタイミングは、子どもからのサインに気づいた時です。

なんだか子どもがぐずぐず、イライラ、反抗的。だいたいこういう時には、なんだか気持ちがつながっていない感じがしている時なんですね。
「こっちも忙しいのに、子どもまでぐずぐず。もー!!」と一瞬なりますが、待てよ。ここで子どもに怒ったり、夫に当たってしまったらさらに状況は悪くなります。
深呼吸をして、改めて、子どもとのコミュニケーションに気持ちをこめてみます。
すると、子どもの態度がゆるんでくるのです。
子どもが素直になってきて初めて、「ああ、余裕がなかったな、私。」と気づかされるのです。気持ちを抑えて、物事の処理に追われる日々は、本当は私にとっても豊かなものではありません。子どものおかげで、私自身もココロの潤いを取り戻している気がします。
鈍い大人より先にサインを出してくれる子どもの存在は、ありがたいものだと思います。
お風呂タイムを活用

荒れた子どもとのコミュニケーションを取り戻すのに、お勧めなのがお風呂タイムです。物理的に裸、距離が近い、他に気が散らない、あったまる、ゆるんでいることが効果絶大。この時間に、少しゆっくり目に最近の出来事と気持ちについて話すのです。

密室であることもあり、お互いに本音が出やすくなります。外では「運動会楽しみ、頑張る」と言ってても、お風呂の中では「実はリレーで失敗しないか心配なんだ」なんてことも話せたりします。
この、本音を漏らすチャンスを作るためにも、大人もちょっと弱気なことや後悔なども話してみてもいいと思います。ことのほか、こちらも気持ちがラクになった、なんてこともあります。話すは、放すなんですよね。
食事、お茶、入眠前、マッサージ

だんだんお風呂にも一緒に入らない年齢になったら、対話時間は食事時くらいになってきますが、熱いお茶を入れて、一緒に飲む、などもいいですね。ここでもほっとゆるむタイミングで話をすると、気持ちが乗りやすいです。入眠前に、たまには一緒に布団にもぐってみるのも、身体がリラックスして話しやすくなります。大きい子ならば、足や手をマッサージしながら話すのもおすすめです。相手に体を預けながら、話したり聞いたり、無言であっても何かを受け取りあう時間となるでしょう。

気持ちを話して、受け止めてもらえる。理解してもらえる。その時の安心感や承認されているという感覚は、人の心の基盤をしっかりと支えてくれます。
親だからしてあげる、のでなく、お互いに必要なものだから、その時間をとるようにしよう、と主体的に思えるといいですね。特別に時間がとれない時には、せめて、用件の伝達にも、気持ちをこめてみてくださいね。

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ブライト・コミュニケーションの実践をブログにも書いています。
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Mama's profile/プロフィール

高橋 ライチ

高橋 ライチ 【コミュニケーション・カウンセラー】

記事テーマ

「ココロを育てる 聴き方・伝え方♪」

子どもたちには、幸せになって欲しい!ママたちの共通の願いですね。豊かなココロを育て、人とつながる「コミュニケーション力」を育み、社会へ送り出しましょう。ブライト・コミュニケーションを実践していくと、ママの人間関係もぐっとラクに楽しくなりますよ。

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