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パパと意見が違う時、どうしたらいいの?/2013年5月

夫婦で育児方針は統一すべき?

夫婦で育児の意見が違うことはよくあること。

今日はいただいたご質問を一緒に考えてみようと思います。
「夫と意見が違うことを、どう対処するか迷います。
たとえば、私は甘いものは食事の前にあげたくない。夫は、自分も食べたい時には子どもにもあげてしまいます。
夫は食事中にはTVを見たいのですが、私はTVを消して会話をしながら食べたい。
こういう一つ一つのことがストレスです。『我が家の方針』を統一すべきでしょうか」
なるほど。お二人のいいと思うやり方や、その時したいことが違うのですね。パパとママで言ってることが違うと子どもも混乱しそう。きちんと方針を統一したほうがいいのかな?とも思うんですね。
 
そんな場面で、今はどのように対処されてるのでしょうか。合わせてしまう? その場で抗議する?
 
統一するかどうか、私の結論を先に言うと「どちらかが納得いかないまま、統一はしないほうがいい」です。
 
さらに、「どちらかに文句があるままバラバラの対応をするのもよくない」という意見です。
 
つまり、納得いかない統一も、対立したままバラバラなのもよくないということです。じゃあどうするのか。
 
「それぞれの『望むこと』を理解・尊重しようとしながら『やり方』を考えていく」のをお勧めしています。
 
詳しく見て行きましょう。
統一か対立か

納得いかないのにやり方の統一をしてしまうと、従ったほうは「言ってることと思ってることが違う」状態になります。

 
子どもは敏感なので、口に出されたことと出されてないことの二つのメッセージを同時に受け取っています。
「(私はほんとはいやだけど)ほら、パパお菓子食べてもいいって。よかったね。(よくないけどね)」
これでは結局混乱してしまいますね。親の言葉って信頼できないなあ。矛盾してるなあ。という蓄積ができていきます。
 
かといって、意見が対立したまま両親がそれぞれのやり方で子どもと関わるとどうなるか?
今度は両親の双方への不満が、子どもに伝わります。
「(またごはんの前にそんなものあげて!怒り・恨み)ご飯は絶対残さないでよ!」
「ご飯の手が止まるなら、TV消すよ!(ため息)」
 
子どもにきつい言い方になっていますが、文句があるのはパパに対してですね。
こうなると子どもはパパとママの板挟みになります。パパのいうとおりにするときは、ママに見つからないようにしなきゃ、などという複雑な恐れや罪悪感を感じることになります。これが日常だとなんだかのびのびできませんね。
では、納得いくために、対立しないために、どうしたらいいのでしょうか。
自分に共感する

まず、自分自身に共感してみましょう。

 
私はなぜご飯の前にお菓子をあげたくないのか?
何がイヤで、どうだったらいいのかを考えてみます。
・ご飯を食べきれなくて残すからイヤ→栄養バランスとりたい。よい習慣をつけたい。→ 健やかさや、育みという望み
・ご飯を食べきれなくて残すからイヤ→せっかくの労力を無駄にされて悲しい。お腹をすかせて美味しく食べて欲しい。苦労を認めてほしい。感謝してほしい。→ 配慮や承認
・自分が食べたい時だけあげる都合のよい夫の態度がイヤ→ 大人がお手本になって欲しい。子どもにとって本当にいいことは何かに意識を向けて欲しい。→ 尊敬、一貫性、協力
ここまで整理すると、気持が落ち着いたり、あらためて愛情ややる気がわいてきませんか?
ああ、私は、子どもに健やかに育って欲しいんだ。私のすることを承認して欲しいんだ。夫を尊敬したいし、協力して子育てしたいんだ。
その想いをじっくり味わってみてください。
この想いは、相手(子ども・夫)にちゃんと伝わってるでしょうか?
 
言葉で伝えてもいいし、別の方法で別のシーンで、家族の中に健やかさ、育み、配慮、承認、尊敬、一貫性、協力を満たしてもよいのです。
相手に共感する

次に、相手にも共感してみます。出来る限りの想像力を使って!

夫はそのやり方で、何を満たそうとしてるんだろう?
・お菓子を食べたい時に、食べたい。→ 自由とか自己決定できることを味わいたいのかな?
・お菓子を食べる時に、子どもにも分かち合いたい。→ 喜ぶ顔をみたいんだろうな。一緒に居ることを楽しんでるんだな。コミュニケーションでもあるのかな。
・ご飯の前だけど、今食べたい。→ 空腹なんだろうな。何時に支度が終わるかがみえてないのかも。お腹がすいてても、「あと5分で美味しいカレーができあがるよ、お腹をすかせていっぱい食べてね」って言われたら、それもいいな、って思えるのかも。
・子どもの教育という視点よりも、家に居る時の夫は休息とか遊びとかに意識がむいてるのかも。
ここまで考えると、私も同じ部分もあるなあ、とか、こちらの伝え方で視点は変わるかもしれないな、などと今までと違う気持ちになりませんか?
 
自由、自己決定、ともに居る、分かち合う、喜ばせること、コミュニケーション、食べ物、休息、遊び・・・
 
あなたも、欲しいものたちですか?
 
それともあなたには普段満たしやすくて、夫にとって不足してるものがありそうですか?
 
人によって、時によって望んでいるものの優先順位は変わります。相手の立場で、望んでいることは何か、ともに感じようとしたとき、二人の間に共感が生まれます。
 
やり方について話し合う前に、この共感のポジションに二人が居られたらいいですね。
意識の統一

「それぞれの『望むこと』を理解・尊重しようとする上で『やり方』を考える」という作業は、とてもクリエイティブです。新たなルールを作ってもいいし、臨機応変に対応してもいい。

 
わかろうとする、わかってもらおうとするコミュニケーションができれば、もう『やり方』にはこだわらなくていいのです。
統一するのは、『やり方』ではなくて、夫婦の『意識』なんですね。
二人が、お互いを、子どもを、家庭を、どう思っていてどんな場にしたいのか。
意見が対立する時には、お互いを理解して意識をあわせるチャンスですよ!
 
そして、そんな風に違う意見や感じ方の人どうしが、共感しあって納得いく答をみつけるプロセスを、子どもたちが学びとってくれたらいいですね。
 
さあ、練習問題です。このプロセスを踏んだら、最初に出てきたご質問の例で、あなたはどんな対応をしようと思いますか?
 
・お菓子の例
 
・食事中のTVの例
 
他にも実際に夫婦で意見が違うことがらがあったら、ぜひこの方法でクリエイティブな解決策を考えてみてくださいね。

Information/お知らせ

相手が、自分が望んでいるのは、なんだろう。

ココロの声を聴く、聴き方

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ブログ

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高橋 ライチ

高橋 ライチ 【コミュニケーション・カウンセラー】

記事テーマ

「ココロを育てる 聴き方・伝え方♪」

子どもたちには、幸せになって欲しい!ママたちの共通の願いですね。豊かなココロを育て、人とつながる「コミュニケーション力」を育み、社会へ送り出しましょう。ブライト・コミュニケーションを実践していくと、ママの人間関係もぐっとラクに楽しくなりますよ。

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