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保育所や幼稚園が始まって流行するかぜ

発熱、かぜ 子どもの病気 教えて!ドクター

(2023年 春号 掲載)

これからの季節、保育所、幼稚園の新しい生活が始まります。

新型コロナの流行が始まって、2022年の夏前まで、不思議なことに子どもの中で、「かぜ」の流行が全くといってありませんでした。しかし、今年はインフルエンザの流行も3年ぶりに戻ってきました。集団生活が始まれば、今まで経験してこなかった、コロナ前の沢山の「かぜ」にかかるようになるでしょう。そこで、「かぜ」のことを知って、慌てることなく、適切に症状に対処してください。

「かぜ」は漠然とした病名

日常的に遭遇するウイルスが大部分をしめる感染症ですが、お医者さんも、お母さんがたも、微妙に病気のイメージが違います。医学的に「普通感冒」という病名はありますが、この定義に入らない「かぜ」ウイルスも沢山あって、困ります。

迅速検査で、診断できるウイルスとして、インフルエンザ、RS、アデノ、ヒトメタニューモがあります。ただ、「かぜ」ウイルスの多くの割合を占める、ライノ、季節性コロナ、パラインフルエンザ、夏かぜのエンテロ、エコー、コクサッキーなどに迅速検査はありませんので、「かぜ」と診断します。

季節ごとに、流行る「かぜ」があって、診断しやすかったのですが、保育所に通うお子さんが増えたためでしょうか、一年中一定の保育環境のおかげで、「かぜ」の季節感が減ってきたように感じます。

「かぜ」を経験して丈夫になる

インフルエンザを除き、検査で病名が診断ついても、原因ウイルスを治療する薬はありません。感染から身を守るための自前の抗体(免疫・抵抗力)を、作って乗り越えていきます。お母さんのお腹でもらった、この抗体が無くなるのが生後6か月頃です。その頃から、3歳になるまで、次々にいろいろな「かぜ」を経験して抗体を作る仕事をしなくてはなりません。

特に集団生活に入れば、仕事がさらに加速されます。そのため、最初の数か月は、約2週間に一度どころか、嵐のように次々と感染症にかかり、沢山、仕事をすることになります。何度も繰り返して、何のために預けたのか? わからないくらい、お休みするようになり、こんなにも「かぜ」をひくかと心配される時期になります。保育所では、子どもたち同士が濃厚に接触して10時間前後一緒にいるわけですから、うつるなという方が無理な状況なのです。

咳、鼻水という症状が続いていても、途中、熱を出すことがあれば、それが新しい抗体を作り始めるポイントです。そして、いろいろな「かぜ」にかかって将来への抵抗力を作り、その度に強く丈夫になっていくこと理解して頂きたいと思います。

おうちでの看護

かぜ薬と言われている、総合感冒薬、咳止め、鼻水止め、下痢止め、解熱剤では症状を抑えて、治るように思えますが、症状を短くすることはできません。かえって、かぜ薬の副作用で、思わぬ症状を起こしたりします。お薬が欲しくて、慌てて夜間救急に受診しても、お子さんの安静を保てないばかりか、別の重い病気をもらうことも、状態を悪化させてしまうこともあります。

おうちでの看護は、早く治ってほしいと思うでしょうが、十分な休養をとって、過ごしやすいようにして、上手にやり過ごしましょう。加湿と保温、こまめな水分補給、鼻吸い、咳にはハチミツをなめる(1歳以上)、発熱にはアイスノン®等で、頭や、わきの下を冷やすなどの手当てをしてあげてください。

感染症の予防

予防接種には定期接種と、任意接種がありますが、重要性には違いはありません。集団生活が開始される前には、母子手帳で、接種してない予防接種が無いか確認してください。去年のコロナ第7波では、子どもたちも重症化して、入院数が急激に増え、40数名もお子さんが亡くなりました。ウィズコロナの時代、コロナ予防接種は重症化予防に効果がありますから、お勧めします。

予防としての手洗い(消毒)、マスク(2歳以上)、うがいは、効果があります。しかし、乳幼児では、これらはなかなか上手にできないので、お父さん、お母さんがしっかり感染対策を行って、子どもたちを守る行動をしましょう。

それに加えて規則正しい生活、しっかり睡眠時間をとる、食事の偏りをなくす、心も元気にしていく、必要以上にこわがらない。そんな姿勢が「かぜ」感染症から守ってくれる手伝いをしてくれるでしょう。

 

柴田雄介先生

柴田小児科医院(東京都台東区)院長。帝京大学医学部卒。医学博士。順天堂大学医学部小児科学講座 非常勤助教。趣味は、スキー、水泳、自転車、音楽(アメリカンミュージックとちょっとだけオペラ・オペレッタ)。

柴田雄介

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