ハッピー・ノート.com

【ママのための自分育てコミュニケーション講座19回目】「ママのイライラを和らげるパパの対策」/2017年11月

産後ママはイライラするもの
「あ~イライラする!出産するまではこんなことはなかったのに…なんで?」というのはあなただけではありません。

イライラ悩む


そのようなお悩みのママは多くいらっしゃいます。 
ママは妊娠、出産と身体の大きな変化とこれからの不安やパートナーとの関係、ご両親との関係、働いている方は仕事のストレス、産休、育休に伴う仕事関係、生活の変化、不眠、栄養不足、等々のイライラの原因はたくさんあります。 
 
「私だけ?自分が悪いのかな?」とご自分を責めないでください。
 
今回はパパにも協力していただきたいことですから、ぜひパパにも読んでいただいてくださいね。
 
産後のイライラは以下のような影響によって起こります。
原因1、ホルモンバランスの急激な変化
妊娠中には、エストロゲンとプロゲステロンというホルモンが多く分泌されて、出産するとそれらの分泌量が急激に減少し、その代わりにプロラクチンという母乳を作るホルモンの分泌量が増えます。
 
この急激な変化がホルモンバランスの乱れにつながり、精神的に影響を受け不安定な状態を作り出して、ママは些細なことにも敏感に反応してしまい産後のイライラにつながってしまいますが、その反応の出方や大小には個人差があります。
原因2、パパの言動や行動
産後のイライラのきっかけは、一番近くにいるパパが原因になることも多いのです。 

カップル悩み.jpg


ママは家事育児に協力的なパパに対しては、感謝と愛情を強く感じられ、家族の絆が一層強くなる時期ですが、反対に子どもができたのに
『パパの生活態度が以前とあまり変わらない』
『家事、育児に協力的ではない』
『パパは口ばっかりで動かない』
『理由をつけて家にいない』『仕事中心』
など、毎日のちょっとしたイライラが少しずつ積み重なっていき、気がつけばパパへの愛情を感じられなくなる原因になります。
 
パパにしてみれば
「子どもが生まれたからこそ仕事を頑張らなくちゃいけない」
「そうはいっても育休は取りにくい」
など、理由があることと思いますが、
6歳未満の子どもを持つ育児家庭を対象にした調査によると、子どもが0~2歳と育児が大変な頃に、もっとも離婚が多いということがわかりました。
オキシトシンが鍵!
この時期は「産後クライシス(産後の危機)」と呼ばれ、なぜかイライラしてしまうのは、先ほどのホルモンバランスの急激な変化によるオキシトシンというホルモンが原因のひとつです。 
オキシトシンは幸せホルモンと言われ、赤ちゃんを守ろうとする「愛情」が深まると同時に、周囲を敵とみなしてしまうことがあるそうです。
 
オキシトシンは出産時や産後の授乳時、赤ちゃんと触れあっている時などに多く分泌され、赤ちゃんやパパへの愛情を強める働きをしていますが、しかし愛情だけでなく、同時に「他者への攻撃性」を強める作用もあることもわかってきました。 
 
それは子熊を守る母熊の攻撃性が強くなるように本能的に子どもを守ろうとする作用かもしれません。 
もしパパが育児に協力的でない場合には「攻撃の対象」となり、イライラ感が強められて夫婦関係の破綻を招く恐れもあるというのです。 
 
オキシトシンを「攻撃性」ではなく「愛情」を強める方向に働かせるには、育児中の母親のストレス状態を、心拍や副交感神経の変化から測定してみると、夫が妻の育児の話に真剣に耳を傾けているだけでも、妻のリラックス状態が安定して続いていたそうです。
 
専門家によれば、大事なポイントは「育児で常にストレスを抱えがちな妻の状況に、寄り添う気持ちを示すこと」 。
実際に家事や子育てを分担することももちろん大切ですが、一人で頑張る母親たちの辛さを理解し「よくがんばってるね」と共感して認めてあげることが、オキシトシンの作用でイライラを感じやすいママたちの心を安定させて円満な夫婦関係につながると考えられるそうです。 
パパが心を込めてママの話を聴くとママは優しくなる
パパが携帯を見ながらうわの空だったり、適当に返事をしていると、ママは
「家にいてもゴロゴロしているだけなら余計にイライラするから、ダンナはいない方がマシ」
ということになってしまいます。
 
それとよくあるのが
パパ「いわれたことはちゃんと手伝っているよ」
ママ「手伝うって、なに?私がやるのが前提になっているのがおかしい」
というパパの思い込みにイラッとしたり、
 
 
「ちゃんと聞いてあげているのに奥さんは機嫌が悪くなる。どうしたらいいかわからない・・・」
というパパのお悩みです。
 
それはひとつには、男性脳と女性脳の違いがあります。
 
男性は悩みを聞くと問題を解決しようとするのですが、女性は悩みを解決したくて話しているのではなく、根本的には女性は話を聞いてもらうことで自分の気持ちをわかってほしいのです。
 
男性は答えを求めてしまいがちですが、女性は答えを求めていません。
 
ママの話を聴くときは、パパは答えを探そうとせず、心を込めてママの話を聴いてください。
そうするとママの表情が優しくなり、それがお子さんにとっても大きな愛情のプレゼントになります。
 
パパがなるべく家事育児に積極的に参加して、ママの栄養不足、睡眠不足を解消できるようにしてください。
半年から1年くらいで子どものいる生活に慣れてママの体調が落ち着いてきます。
 
この時期の夫婦のコミュニケーションが他の時期よりも大切なのがおわかりいただけましたでしょうか。

幸せな家族


またパパにとってもこの時期に子育てに積極的になることで良いことがあります。
 
男性も子育てをするとママのように幸せホルモンのオキシトシンが分泌されて、幸せ度が上がります。
それがひいては包容力をアップさせて仕事にも良い影響があったというパパさんの声も多くあります。
子どもと密接に関われるのはほんの10年くらいしかありません。
 
それぞれの家庭によってやり方は千差万別です。 
ママがパパや他の人には手を出してほしくないという方もいらっしゃるかもしれませんが、孤育て(一人で子どもを育てること)がデメリットにならないようにご家族でコミュニケーションを良くしていきたいものです。
多くの人と関わりながら成長することはお子さんにとって、コミュニケーション上手になる大事な要素です。
 
 
次回は、ママが産後うつにつながる人間関係や家族関係の影響についてお話ししたいと思います。
 
 
〔参考文献〕
 NHK「NHKスペシャル ママたちが非常事態!?最新科学が迫るニッポンの子育て」
 山本ユキコ著 「出産・育児ママのトリセツ」 忘羊社
 

Information/お知らせ

 
logo_1.pngのサムネール画像のサムネール画像
▼家族パノラマの調査を行っています。あなたのパノラマを書いていただき、その位置を見ながら関係性を解説いたします。  ご興味のある方はホームページから連絡をお願いいたします。 
ご質問や体験談、感想等は日本親子コミュニケーション研究所HP             
http://oyako-commu.com/
 
 Facebook  https://www.facebook.com/oyakocommu/

Mama's profile/プロフィール

藤原 万梨子

藤原 万梨子 【親子コミュニケーションカウンセラー】

記事テーマ

ママのための自分育てコミュニケーション講座「自分を癒しながら、より輝く女性に」

『毎日忙しい、大変だけど、楽しい!』のはずが、本当は子育てが辛いという方は、もしかしたらご自分の内側のインナーチャイルド(小さい頃の自分)があなたに何かを伝えているのかも?「子育ては自分育て」お子さんがあなたのインナーチャイルドの鏡となり、本当のあなたの心の声に気づかせてくれるのです。悩みはあなたがより豊かに輝く為の気づきの入口です。

Vote/この記事に投票しよう

Evaluation/この記事のみんなの評価

lightbulb_outline

なるほどそうか!役に立った

0

favorite_border

わかる!わかる!共感した

0

feedback

この記事へのコメント

0

Comment/この記事にコメントしよう

Archives/藤原 万梨子さんの記事一覧

最新記事

記事一覧を見る

注目トピックス

トピックス一覧を見る

Weeklyゴーゴーリサーチ