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ピアノの楽しみ方「22」グランドピアノができるまで♪♪/2014年12月

グランドピアノの御先祖様のお話と作曲家とピアノの関係について
ピアノのレッスンを受けていらっしゃる方なら、誰もが憧れを抱く「グランドピアノ」。
 
今日のコラムは、このグランドピアノについて少し書いてみたいと思います。
 
初めから、グランドピアノがこの世に誕生したのではなく、やはりグランドピアノにも先祖がいました。
 
グランドピアノ、ピアノの先祖として考えられているのは、チェンバロとクラヴィコード。そして、そのまた先祖となると、11世紀に、中近東からヨーロッパに伝わったダルシマーという打弦楽器にいきあたります。これはどのようなものかというと、台形の箱に弦を張っただけの簡素なものだったと言われていたのですが、後にピアノのハンマーが弦を叩いて音を鳴らすというしくみを生み出すことになるはじめの土台となったのではと言われています。
 
グランドピアノがこの世に誕生したのは、1709年。
イタリアのフィレンツェで、バルトロメオ・クリストフォリが、チェンバロの強弱のつきにくい点に不満をもち、それまで、弦を爪で弾いていたのをハンマーで弦を打つ仕組みを考案し、弱い音も強い音もだせるチェンバロ「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」を製作したと言われています。
 
この頃、今、ピアノ学習者の必須作曲家といえば、音楽の父と言われる「大バッハ」♪♪
 
この時、バッハは24歳。ヘンデルも同じく24歳。
バッハは、教会のオルガン奏者を勤めて、あまりこの新しいピアノ・エ・フォルテはお気に召さず、チェンバロ&オルガンを愛したとされています。
何でも、高音がお気に召さなかったそうで、「もし大バッハが今生きていたら、今のピアノ・エ・フォルテなら気に入ってたかな?」ととても気になる所です。
 
それから、後に生まれた神童とされたモーツァルト♪♪
 
なんと、4歳から作曲活動、各地で演奏していました。4歳間近の息子がいる私としては本当にすごいことだなと感じます。日本でいう歌舞伎の世界のようですね!!
 
幼児期はピアノでなくチェンバロを愛したそうですが、21歳の時にシュタインが作ったピアノでピアノへの愛が芽生えピアノを愛したと言われています♪
現代、私たちが学ぶ楽曲は、その頃から沢山書かれたのではないかと言われています。
つまり、作曲家は、頭に描いた曲のイメージに合う楽器を使い、また、曲と音と楽器に対するこだわりが音楽の発想にどれだけ大切かを教えてくれますね!!
 
モーツァルトより24歳下のベートーヴェン、この時代には、チェンバロからピアノに完全に移行していた時代だとされています。
ベートーヴェンは、作曲家としても有名ですが、ピアニストとしても有名で、演奏中によく弦が切れ、余りの力強さにハンマーに切れた弦が空中を舞い、巻き付いたと言われているほどです。ベートーヴェンの初期の作品は5オクターブ。
 
 
グランドピアノがどんどん成長をとげたのは、このような作曲家が「もっと高音を弾きたい!そんな曲を作ってみたい!」。それを技術者が試行錯誤しながら、足早で作ったからではないかと言われていて、中期の頃の作品は68鍵盤で作曲されていたそうです。
 
後期になると、ベートーヴェンは、耳が聞こえなくなってきはじめていましたが、作曲した曲は、6オクターブにも幅が広がり、残された楽譜からも、音量の幅がかなり発達したグランドピアノであったことが考えられますね。。。
 
それから、19世紀になり、現在のようなグランドピアノがほぼ完成! 華のピアノ黄金時代がやってきます!
 
ピアノ学習者が愛して止まない作曲家の一人としてあげられるのは、やはりピアノの詩人と言われる「ショパン!」
 
ショパンは、「沢山の人にピアノを聞かせるのではなく、一人の為にピアノを弾く」とよく話していたそうです。作風にもそれが現れるなぁといつもショパンを弾く度に思います♪♪
繊細なショパン、曲もかなり繊細なタッチを要求されますので、難易度も上がりますね♪♪
でも、あんな素敵な曲、弾けたら楽しくてたまりません。
 
同期のリストは、ショパンと対照的です。超人的な技巧で、コンサートでは、発狂して倒れる人も出るほどの腕前。亡くなってから今までもリスト以上にピアノを弾ける人はいないだろうと言われています。
お顔だちもよく、女性トラブルは絶えなかった(笑)と言われていますが、自分のグッズ販売なんかも手掛けたりと、アーティストとしても大成功。順風満帆な人生だったと言われているリストが晩年愛したピアノは、ベビシュタインとベーゼンドルファー社のものだそうです。どんな音色か気になる方は是非、お店に行って試弾させて頂くと、リストの気分が少し味わえるかもしれませんね。
楽器を発明し、開発し、技術を持って製作し、改良してきてくださった、沢山の方々のおがげで、今、私たちはピアノを学ぶことができているのですね。偉大な方々に感謝と敬意の気持ちを持って、ピアノを弾いていきたいなと思いました。
今日のコラムでは海外編・グランドピアノの誕生を作曲家のお話を入れながら書いてみました。
 
次回は日本にグランドピアノがきて、どうなっていってるのか、また、ピアノの文化がどう変わっていくのかなどを書いてみようかなと思います。
 
いつも心にピアノ・音楽を♪♪
 
また、次回コラムを通して貴方にお会いできるのを楽しみにしています。

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楳寿 あかり

楳寿 あかり 【音楽教育家】

記事テーマ

「音楽」を10倍楽しく学び続けるために♪

習い事ランキングに必ず上位になる「ピアノ」最近、「ピアノは脳に良い」「人気の習い事だからとりあえず」という理由で始められる方が増えてきましたが、数ヶ月すると、「塾に行って脳を鍛えます」「むいてなかった」「練習がきつい」等の理由で続かない方も。どうすれば、「音楽」を楽しく学び続けていけるのかをいろいろな観点から連載していきます。

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