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ピアノの楽しみ方「48」お子様を観察してみよう/2017年5月

お子様の五感の優先機能について

五感に響く声かけをしましょう!といつかコラムに書いたと思いますが、今日は具体的に、教える立場の人間からの具体的なアプローチ法を書いて参りたいと思います。

人間は、常に五感を使い生活していますが、子どもたちが何かを始めるとき、、、今回はやはりピアノのレッスンにおいてということで書きたいと思いますが、初めての曲に出会った時に、耳を第1として理解する子「聴覚優位とします」、
目を第1として理解する子「視覚優位とします」に分かれます。

1人1人を教えるときに、その子がどちらの優位であるかをレッスンして様子を見て考えます。
効果的なアプローチをする為です。

聴覚優位の子の場合は伝えたいことを私が弾いて考えさせることが、レッスンで音楽するときに理解力が早いです。
人間の機能で、幼い時にもっとも発達している耳を育てる=聴覚優位な子どもに育つということになります。
4歳まででおよそ80パーセント耳はできてしまいます。それまでの教育がとても大切になります。
母親のお腹の中でもいろいろな音を聞いて育ちます。
いわゆる胎教は、つまりこの時から聴覚優位なお子さま教育が始まっているわけです。
しかしながら、やはりきちんとした音価「音符の長さ、音の価値」を理解してでないと、本人の感覚で弾いてしまうときちんと理解していることにはもちろんならないのです。
ですから、聴覚優位なお子さまは書いたり楽譜を読むという作業が苦手だったりしますが、何でもバランスは大切ですから、書いて読んで理解するということもします。
視覚優位なお子さまの場合は、耳で弾くより見て弾くということになりますから、楽譜を見る、もしくは、先生の弾いている動きを観察するということになります。ですから、そのような生徒さんには側でゆっくり弾いてアプローチをします。見て覚えて弾きます。わからないときはスコアに目がいきます。
曖昧なことを苦手とするきっちりタイプさんに多いです。書いて読んでは得意。聞き取りは苦手。目に見える形でのアプローチを好むという傾向があります。
でも、やはり耳を育てることは大切ですから、聴音、ソルフェージュなど行います。
しかしながら、その子が聴覚優位か視覚優位かを教える立場の人間がわかっておくことは大切です。
私は基本、生徒さんと週1のレッスンですから、おうちでは、お母様がコーチとなることが多いかと思います。
そのときに是非お子さまが聴覚優位であるか、視覚優位なのか様子を見られてください。
聴覚優位である子の傾向は、譜読みが苦手、音間違いに敏感。音楽性がある。良い音、汚い音の区別ができる。聞いて音楽を奏でることができる。聞いて理解する。

視覚優位なお子さまは、譜読みが得意。音価を理解したら、見て弾くと正解に弾くことができる。聞いて弾くことは苦手。音間違いに気付きにくい。

どちらかが極端に優位であってもピアノをきちんと弾くというのは難しく、やはりバランスですね。
もちろん、得意な所は伸ばしたいですから、優位な所はそのまま伸びていけるように、苦手な所は克服できるよう、幼児であればあるほど、それがわかっていれば、ほんの少しずつでもアプローチしていくと小学生になったときに少しずつバランスがよくなっていくと思います。
遅くからピアノを始めた場合、優位の所にかなり偏りがあることがあります。
しかし、やはりバランスが大切なので、苦手な所を理解して自分で自分を知り鍛えていく必要があります。

ちなみに、私は聴覚優位な子どもでしたので、譜読みなどは人一倍苦労したというか、かなりの問題数をこなしてきました。
その為か今は視覚優位なのかなと、思ったりします。今は幼い時のように純粋に楽しく聞いたりというよりは、どう弾いているか等を考えたりと聞き方が違うので、音楽の楽しみ方は変わりました。

聴覚優位、視覚優位というとらえ方はお子さまの学校での授業や勉強の取り組み方にも同じことが言えると思いますので、是非お子さまがどちらが優位であるかを観察してみてくださいね。ちなみに、学校で先生が話した黒板に書いてないこともメモしている子は聴覚優位でしょうね。

黒板に書いたことに忠実、几帳面な場合は視覚優位かな。

両方バランスが良くなると人の2倍?何倍も学ぶ、知っていることが増えると思います。

ある著名な先生のご子息は、今中学生ですが、ピアノをして純粋に音楽が好きになったというのはもちろんだけど、頭の使い方を学べたことが1番良かったとおっしゃっているそうです。

目で見て、考えて、聞いてい、記憶し、弾く。

全てを使う習い事はピアノだと思います。

練習しなさい!ということに疲れてる日もきっとあるかと思います。

我が息子も自分からピアノに♪なんていう日はそうそうありません。
全てのレッスンが終わる、もしくは早朝に、「さあ、しょう!」と声かけて。
いつになったら自分から言うかなと思います。

でも、やはり息子にも純粋に音楽を自分で楽しめる日がくるまでは♪と思いますし、著名な先生のご子息様ではないですが、頭の使い方も学んでほしいです。
困難なことにぶつかっても逃げない、解決する糸口を見つける、努力するそういう精神力、ピアノで身につけてほしいです。

私の音楽教室も、お一人お一人の生徒さんはとっても素晴らしく、成長を日々感じています。やはり我が子のように可愛いです。
そして、やはり同じ思いでいます。

ピアノを学んでいる全ての皆様&保護者様の悩みや意識に小さな心の鐘が良く響いてくれたらと願っています♪
聴覚&視覚、練習の時にぜひご参考になさって、言葉がけのヒントとなりましたら幸いです。

いつも心にピアノ&音楽を♪♪

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楳寿 あかり

楳寿 あかり 【音楽教育家】

記事テーマ

「音楽」を10倍楽しく学び続けるために♪

習い事ランキングに必ず上位になる「ピアノ」最近、「ピアノは脳に良い」「人気の習い事だからとりあえず」という理由で始められる方が増えてきましたが、数ヶ月すると、「塾に行って脳を鍛えます」「むいてなかった」「練習がきつい」等の理由で続かない方も。どうすれば、「音楽」を楽しく学び続けていけるのかをいろいろな観点から連載していきます。

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